面白いのに未公開を阻止する
【未体験ゾーンの映画たち 2014】
の特集上映枠で公開された韓国映画
母なる復讐
DON'T CRY MOMMY 돈 크라이 마미
を観て来ました。
最愛の一人娘をレイプされ自殺に追い込まれた母親の復讐劇です。
離婚後、娘のウナ(ナム・ボラ)と二人で新生活をスタートさせ
カフェの経営を始める準備にいそしむユリム(ユソン)の元に
ウナがレイプされ病院に運ばれたとの連絡が入り ...
犯人は、ウナが通う高校の男子生徒数人で
少年法に守られた彼らは直ぐに釈放されてしまいます。
さらに犯人達は犯行の際に撮影していた動画をネタに
ウナを呼び出し脅迫のあげく輪姦し ...
生ける屍のようになったウナは自ら命を絶ってしまいます。
鬼畜同然な少年達をも守る少年法や
まるで被害者側に落ち度があるかの様に開き直る加害者の親達や
全く機能しない警察への母ユリムのやり場のない怒りは頂点に達して ...
韓国映画でこの手の犯罪が繰り返し描かれる所以は、
よほどの深刻な社会問題であると推察されます。
この作品は実話ではなく事実を元にしたフィクションの様ですが、
母が復讐を遂げる過程が計画性のあるものでは無く
成り行き上での行為として描かれる分
どうしてもエンターテイメント性が薄れるので
鑑賞後感が陰鬱なものになっています。
問題提起と云う意味では、それでいいのでしょうが
どうにも後味の悪さだけが引き摺られる作品でした。