人格の豹変は愛着障害を治癒するか? | 運命ハック

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オリジナル占術を幾つか編み出しましたので、それを用いて不定期に占っていきます。

愛着障害の克服法についてずっと考えている。

既存の伝統宗教で行われる静的な内観瞑想と動的な社会奉仕は共に脳波を変え、他者への慈愛に直結する脳のオキシトシン受容体を活性化させる効果が認められている。

宗教の存在理由はそこにある。
その本懐は戦禍や動乱で生まれたリアル孤児や、その相似形である家庭内戦争状態=機能不全家族によるトラウマ罹患者(家庭内孤児、家庭内戦災難民)の傷ついた心の治癒だ。
愛を謳う利他的大乗的宗教は大悟解脱を目指す利己的小乗的宗教とは性質を異にする。

統一教会が解散の憂き目に遭い、危機を感じた二世信者が教団の教義で救われたと強弁するシーンがテレビで流れるが、それもあながち嘘ではなかろう。
教義の真偽がなんだろうと確かに宗教団体の家族的な関わりはそれだけで孤独な人間の心の傷を癒す。
そこに偽りはない。
それだけ物理的、社会的なスキンシップの心身症に対する治癒効果は大きい。

しかし瞑想にせよ奉仕にせよ、宗教的アプローチで脳機能を変えるには時間がかかる。
それに一生を費やすには私にも誰にでも時間がない。
特に私はあと6年ほどで天王星が太陽にコンジャンクションする。
そこでトラサタの審判が下る。
その結果はそれまでの日頃の行いの蓄積が物を言う。
それで破綻したジャニーズ事務所や統一教会の二の舞だけは避けたい。


愛着障害について調べるとこんなキンドル出版物があった。

この目次にあるモーニングノートは単なるジャーナリングであり、特筆すべき事柄ではないというような批判が口コミ欄に書かれていたが、一理あるもののその有意義さに変わりはない。


またこの著者の体験の興味深い点は他にもある。
それは以下の二つだ。
>憧れの北欧に住み始めた。過去に、北欧に行くチャンスを逃した話
>「恐れ」を克服するには、「行動」するしかない

愛着障害の一つ、回避型にとって行動とそれを起こす「窮鼠猫を噛む」的な反撃する勇気の重要性は、日本における愛着障害の第一人者である岡田尊司さんも指摘するところで、これもさして新鮮味はない。

だからより重要なのはこちら。
>憧れの北欧に住み始めた。
これは現地の言語や少なくとも英語くらいはネイティブ並みに話せるようになってからの行動だろう。
外国語の学習はこちらの効果に繋がる。


言語による人格のスイッチは使う脳領域まで変化するだろう。
ならば使用する脳領域のスイッチは他にないのか?
そう考えて思い出すのはこれだ。


この「ギャル化」を促す特異なメイクやファッション、行動様式の変化も人格改変のスイッチになっている。
外国語学習=外国人化やギャル化による人格の豹変は使う脳領域を変え、脳機能を改善させるのではないか?
そのメカニズムは愛着障害の治療にも有効なのではないか?


また、豹変で思い出すのはこれだ。

>これに対して絶対者を象徴的にイメージ体験するこの象徴的観想法は、
>その人の全生活的な改新を自然的にしかも全体的に実現していく。
>その人の人格霊格のレヴェル自体が深まり高まるのである。


そしてこの象徴を絶対者から童子に変換したのが、李卓吾の童心説だ。

>李贄は救いがたいほどに世俗的な汚濁,後天的な習気にまみれている現存在する人間に対する反措定として,
>後天的世俗的なものにいっさい汚染されていない童心こそが人間の本来性を象徴するものとし,
>万人が本来完全に具有するこの童心を覚醒して悪の世界から自己救済することを強調した。

では、これを更に童子(幼児)から乳児にまで遡り、乳児に同化し、意識/人格を豹変させたらどうなるか?
果たしてそのようなことは可能なのか?

それについて今はまだ解答を持たないが、一つの可能性として現在頭をよぎっている。
焦点は時間をかけて脳機能を作り替える瞑想や奉仕と違い、ノータイムで瞬間爆発的に豹変することの可否だ。

この手法はこちらに似ている。



ただ、何となく違う気もする。
それよりもこちらの方が近いか?

>幼児退行は、過去の発達段階に戻ることにより欲求を満たすこと、
>乳児期、幼児期など、両親や兄弟に守られていた、
>また楽しかった頃に戻り心のエネルギーを回復するといった無意識的な反応です。

なぜ我々は大人になり、理性が優位になると幼児退行ができなくなるのか?

>「幼児退行」とは未熟な防衛機制と一般的に言われますが、普段生活していく中で、
>私たちも「幼児退行」を無意識に取り入れながら自分をコントロールしていると思います。

>社会生活での積み重なるストレスから身を置き、リフレッシュすることで
>また頑張るためのエネルギーを回復しています。
>私たちは健全な退行をしながらコンディションを保ち、
>利用者に関わらせて頂くことが非常に大事なことと考えています。

>場合によっては中学生の男の子なのに、母親と一緒に入浴したがる、
>母親の身体や胸に触りたがるなどのことが起こることもあり、母親も驚いて拒絶してしまうことがありますが、
>これらは全て、母親と心理的に接近したり、物理的にも密着して不安を取り除こうとする心の働きなのです。

>このように小中高生でも幼児退行を起こすのは、精神的には幼い年齢に戻って、
>精神的に脆い部分を補おうとする本能的な心のメカニズムが働いているからです。


幼児退行の記事を読むと何故だか無性に泣きたくなる。
背景に愛着障害が隠れているのを確かに感じるからか。

退行催眠でもインナーチャイルド・ワークでもない、自然発生的な退行と育て直し。
そしてそれを受け止めてくれる安全基地となる存在の稀有さ、尊さ。

愛着障害を癒す人格豹変の最適解は幼児退行、より正確に言うなら乳児退行、赤ちゃん返りなのだろうか?

むろんそれを具体的行動に表すのは周囲に迷惑となり社会通念上はばかられるが、観想法という脳内イメージ上でインナーベビーを解放し心の叫びを発散してあげるのは、試す価値があるように思う。


最後に追記すると、幼児退行について著名な大悟者のこんな記事があった。

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それでしばらくして、クリシュナムルティが彼女の性的パートナーを勤めるようになったのですが、クリシュナムルティの奇怪なところは、それがスタートする以前から、ロザリンドのベッドに入って、甘えて幼児みたいに抱かれることを求めたりしていたということです。すでに三十歳を過ぎていたのに、彼にはそうした「幼児返り」の奇癖と、相手にそれを受け入れさせる、女性の母性本能を掻き立てるような何かがあったのです。
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Kは若い頃から、「プロセス」と呼ばれる肉体的激痛を伴う症状に襲われることがしばしばあった(リードビーターなどの神智学者は、それをクンダリーニ上昇やエネルギーの浄化作用とみなしていた)。弟のニティヤは、そんなKの恐ろしく苦しむ姿を見て、「まるで生きながら身体が焼き尽くされる人間の苦悶を見ているような」耐え難い気分になったと記している。「プロセス」が起こる時期になると、Kはロザリンドや他の女性に、まるで母親に対するかのように縋り付き、苦しみに耐えようとしたという。
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クリシュナムルティの不倫と堕胎、幼児退行について毀誉褒貶あるが、私の認識では大悟者と言えども人間であり、聖人視するのは受け手の過剰な期待によるものだ。
大悟者、聖人さえも人間としての生物的な呪縛に抗えないとも言える。

当然、星の運命的な縛りからも自由でなく、彼らもまたゲームマスターの手の平の上で転がされるプレーヤーの一人にすぎない。
ただ大悟者は解脱により死後、ゲームからの離脱を確証されてる点が他と大きくことなるが。

引用した記事の最初のものはクリシュナムルティの幼児退行を赤ちゃんプレーの導入部かのようにその後の性的発展の一幕として捉えてるようだが、私は後ろの記事にある肉体的激痛の緩和を目的にした治療行為として退行を理解している。
つまり、世界的な大悟者でさえその治癒効果を求め、実践していたということだ。

このお墨付きは幼児退行が単なる病症の一つでなく、より深刻な問題の治癒過程に起こる好転反応(発熱や炎症)のようなものだという私の理解を後押ししてくれているように感じる。
逆に言えばいかにして幼児退行、赤ちゃん返りを意図的かつ自然に起こすかが鍵だ。

退行催眠でもインナーチャイルド・ワークでもない自覚的、自己コントロール的な精神退行。
その精神操作の技法が確立できれば愛着障害の治療にも活路が開かれるのではないか?