占星術とはシンプルな理論の蓄積により全体が巨大化し、一見複雑に見えるが、細かく分解すればその仕組みは単純だ。
キロンという小惑星も他の七曜と同じく、その働きは演劇に例えられる。
舞台(12のハウス)×{役柄(各種の天体)×裏表}×{キャラクター(12星座)×裏表}
そのキャラクターは四区分、四象に分類される。
火星座、または1,5,9室。意識や意志、精神。(男性的、精神的)
地星座、または2,6,10室。肉体や所有物、財産。(女性的、物質的)
風星座、または3,7,11室。意思疏通や対人関係、社会性。(男性的、物質的)
水星座、または4,8,12室。感情や霊性、他者との深い心の繋がり。(女性的、精神的)
どのような天体もこのように単純化された仕組みに当てはめることで象意を解釈できる。
ただし天体も星座も一面的でなく裏表があるため、それを踏まえなければ混乱が生じる。
卓球のラケットでも裏表でラバーの質感が異なる場合があるが、それを把握しとかないと打球をコントロールできないのと同じだ。
キロンについても裏表があり、ネガティブな裏面は傷だが一見裏に見えるポジティブな表面には傷が治癒される癒しが隠されている。
さて、キロンの検証だが、出生時間がネットで調べられる芸能人のうち、サ行の半ばまでの中で個人的にある程度の知識がある人を何人かピックアップした。
酒井法子、2室、牡羊座
安室奈美恵、2室、牡牛座
小泉今日子、2室、魚座
梅宮アンナ、3室、牡羊座
石橋貴明、3室、魚座
鈴木達央、4室、双子座
尾崎豊、4室、魚座
安倍晋三、6室、山羊座
川島なお美、6室、水瓶座
安達祐実、7室、牡牛座
宇多田ヒカル、7室、牡牛座
ASKA、7室、水瓶座
オノ・ヨーコ、8室、牡牛座
IKKO、8室、魚座
黒柳徹子、9室、双子座
小室哲哉、9室、水瓶座
いしだ壱成、10室、牡羊座
草なぎ剛、10室、牡羊座
熊田曜子、10室、牡牛座
神田沙也加、9室または10室、双子座
坂井泉水、11室、魚座
眞子さん、12室、獅子座
サ行までなので全てではないが、この時点で1室と5室にキロンの傷を持つ人がいないのは芸能人の特徴だろうか。
容姿やアイデンティティーの1室、娯楽芸能の5室が傷つけば芸能界デビューもままならないのだろう。
芸能人一人ひとりとキロンの傷との関係だが、既に事件事故、スキャンダルなどすねに傷のある人は検証しやすい。
例えば眞子さんは12室という舞台にキロンという傷物の役柄が獅子座というキャラクターを持って在位している。
12室は目に見えないもの、潜在意識、精神世界、メディアなどを意味する。
獅子座は創造、自己演出、プライド、寂しがり屋、自分本位など。
この掛け合わせにより眞子さんがメディアに向けて自己演出するプライドの高さから傷を受ける可能性。
または潜在意識で寂しさから自分本位となり傷つく可能性。
といった風に解釈できる。
プライドの高さや自分本位という獅子座のキャラクターは裏表でいうとネガティブな裏面だ。
これがポジティブな表面の場合は獅子座の高貴さや自然な自信などとして表れ、臭みは出ない。
眞子さんがそのような人物なら嫌みのない人物キャラクターとして傷が重傷化せず、軽傷のまま治癒され、たとえ人知れず傷ついても周囲に気取られないと考えられる。
上記のリストの中で傷らしいものがない芸能人はそのケースだろう。
例えば黒柳徹子さんは哲学思想、教育、海外、出版などを意味する9室を舞台に好奇心、知識欲、臨機応変、二面性、多芸多才、飽きっぽさ、軽薄の双子座がキャラクターとして演じられる。
双子座のキャラクターは裏面だと飽きっぽさや軽薄さが出て浮気性となり、何事も長く続かず成果が出ず、その事で思想や教育面で傷つく体験をするものと考えられる。
しかし徹子さんの場合は「窓際のとっとちゃん」で出版界で成功を納め、海外留学も体験され特に傷らしいものがない。
それは彼女が双子座のポジティブな表面、好奇心や知識欲を人生という舞台で表現しているからだろう。
このように星座・役者のキャラクターの表面を演じれば天体・役柄の表面を顕在化させることができ、逆にキャラクターの裏面を演じれば役柄も裏面しか出ず、キロンの場合傷だけで癒しのない悲しい現実が立ち現れると考えられる。
もしキロンに取り組み結果が出ないなら、何か考え違いをしている場合が多く、安易に星のせいにしているのであれば筋違いだろう。
謙虚に自らを省み、何か至らぬ点はないか自己検証し、欠点が見つかれば真摯に改善の手を打ち、その星のポジティブな表面を生かすのが星に対する礼儀と言えるかもしれない。
「神は人に乗り越えられない試練を決して与えない」と宗教信者は言うが、それは言い過ぎだとしても人の身で理不尽な運命に抗う知恵は何とかひねり出せるのではないか、というのが生命自我を持つ人間のしぶとさへの信頼だろう。
現実が過酷なら身を低くして重圧に耐え、雌伏の果てに好機を待つのが賢者ケイローン(キロン)の魂だろう。
癒しとは一朝一夕には成らず、時間をかけ丹念に患部を世話してやる必要があるのだから、当事者が自暴自棄になったら奇跡は起こらず、負け確定となる。