安倍元首相が凶弾に倒れた。
その事について私に驚きはない。
別に予見していたわけではないが、そのようなことが「起こらない｣とも思っていなかった。
前々から何度も言っているように現在は時代の転換期であり、何が起きても不思議ではない。
その第一弾がコロナであり、第二弾がロシアによるウクライナ侵攻だった。
安倍元首相暗殺が第三弾なのかは定かではないが、この大変革の流れの中で有事の発生は意外ではなかった。
「何かが起きる｣、その予感の中で私は現在を生きている。
しかし警戒アラームはまだ止んでいない。
それは冥王星が山羊座から水瓶座に移る「覇権国の交代｣という歴史的イベントの中で絶えず鳴り響く。
私の読者はその緊張感を共有していると思いたいが、他人の意識には介入できないので各々勝手に気合いを入れて欲しい。
このショックはこれで終わりなのでなく、今後も続く変化の連鎖の一端だと認識してもらいたい。
さて、本題に入る。
安倍元首相のホロスコープは大きく分けて二つの複合アスペクトがあるように思う。
一つはMC~120~火星ヘッド~60~
金星IC~120~月テイル~60~MCのミスティックレクタングル。
もう一つは木星天王星~90~海王星~30~太陽~30~アセン冥王星~30~木星天王星のミニ台形。
レクタングルは社会的地位と豊かな家庭環境、心の通い合う社交と快活な趣味娯楽。
この家柄が良く、気持ちの良い人柄と趣味の楽しさが安倍元首相の人気の秘訣だろう。
とにかく彼を語る周囲の友人たちはその人となりを貶すことがない。
それは紛れもない彼の美点であり、アンチが悪く言っても変わらない揺るぎない真実だろう。
このレクタングルは社交や娯楽の楽しさが社会的地位と連動し、創造的な発展性を生む。
それ故、安倍元首相は様々な他国の要人や国内の有力者と会食し、ゴルフに興じ、自然と好感を引き出し仲間に引き入れ、自分の勢力の拡大に貢献してきた。
自民党の、または清和会の、あるいは安倍家やお友達グループの拡大発展はこのレクタングルの作用と無縁ではないだろう。
一方のミニ台形は12室の隠れた改革性とその加速度、あるいは宗教性を示す。
それが3室の理想主義的で幻惑的な弁舌のコミュニケーション能力と90度でバッティングし、その間を30度ずつ物質的な自己と権力者としてとペルソナが不妊の暗示をもって関与している。
これはよりぶっちゃけて説明すれば革新性を持った（つまりは改憲派の）宗教勢力が隠れて安倍元首相を支え、それに大衆を魅惑する宣伝力で安倍元首相も答えるが、折角潤沢な財力と絶対的な権力を手にしても何故か思うように現実を変えられない不妊症のような状況に陥る。
これはひとえに30度の持つなかなか努力が結実しない産みの苦しみのアスペクトがもたらす呪いである。
安倍元首相の死のトリガーについて言及するならば、MC牡牛座14.93度、ネッスス牡牛座19.70度に運行の天王星が牡牛座18.03度でタイトに乗っかってることから凶事が発生したと考えられる。
ネッススの象意は以下のものである。
＞虐待（性的な事柄含め）
＞復讐・制圧・弾圧
＞騙し、騙される・詐欺
＞命を奪う/救う
＞最もダークな感情
これを状況に合わせて組み合わせると「騙された復讐者が命を奪う｣、となる。
無論、報道によれば安倍元首相に非はなく、犯人の被害妄想、逆恨みがその動機だと言われており、彼を騙したのは安倍元首相でなく別の存在の可能性がある。
しかし真相は不明であり、私に特定の考えはない。
通常のMC天王星でも劇痛を伴う変革が起きがちだが、そこに凶意の強い小惑星が絡むと暗殺事件のようなことが起こる。
これは一般的にはほとんど起こらないことだが、何か奇異な事件事故に遭う場合、振り返ってみるとマイナーな星が悪さをしている。
ほとんど起きないということは普通の人は何らかの理由で凶事の発生を回避していると思われるが、安倍元首相のような立場の人間だと常人には思いもよらない因果が絡み合い、運命を推進しているのだろう。
それはもはや「運命の骨組み｣である占星術の範疇ではなく、潜在意識が引き寄せる「運命の肉付け｣が担当する部分だと思われる。
それも組織的な集合無意識が作用していると考えられ、その実態は容易に判別しがたい。
国や組織のトップはそのような訳の分からぬ膨大な思念の渦に巻き込まれており、それ故多大な力を発揮することもあれば、それに取り殺されることもある。
同じ生年月日でも、もし先祖代々政治家を輩出した安倍家のプリンスとして生まれなければこのような結末にならず、幸せな老後があったかと思うと生まれついた生活環境の持つ影響の大きさに驚く。
同じことは犯人の方にも言えるが、人の人生は占いが読み解く運命だけでは分からない実例である。
安倍元首相のご不幸につきましては謹んで哀悼の意を表し、その魂のご冥福をお祈りいたします。