先日の日曜日、ふらり一人で温泉に入って来ました。
露天風呂もあり、久しぶりの開放感をかみしめて、少し早めの昼食も。
なんと家から10分の街中で、こんな贅沢気分を味わえるとは感激です。
またぜひ行きたいと思っています。
以前は、休日といえば掃除して食事の支度して、時間ができれば昼寝か読書。
ず~っとおんなじことの繰り返しで、出かける気にもなりませんでした。
が、このまえの週には映画を二本ハシゴしました。
役所広司さん主演の「パーフェクトデイズ」と、ディズニー映画「ウィッシュ」です。
ほんとは「FUKUYAMA MASAHARU LIVE FILM 言霊の幸わう夏」も
見たかったけど時間的に合わず、断念しました。
「PERFECT DAYS」は、とても静かな映画です。
朝一番の回のみで、高齢の御夫婦連れが会場を満たしていました。
セリフが少なく、シンプルで、すごくよかったです。
今でも気がつけば役所さんのことを考えています。
あんなダンディな清掃員さんがいたら惚れるやろ~
無欲で、落ち着いていて、底ぬけの包容力。
修行僧のようだと言われているけど、毎日のルーティーンの中には
地下の居酒屋が含まれています。
通勤中、車の中で音楽を聴く時は古いカセットテープのみ。
部屋にはテレビも置いてなく、古本がズラリ並んだ本棚のみ。
モミジの苗木に毎朝霧吹きし、特殊なライトで専用の部屋が作ってある。
週に一度通うコインランドリーの向かいには、歌のうまいママさんが居る赤ちょうちん。
めっちゃ贅沢な暮らしやないですか。
ヴィムヴェンダース監督もうらやむはずです。
人は、毎日の暮らしの中で、同じことを何度も何度も繰り返し、それを時には苦痛に感じたり、時にはいつも通りにいかなくなったり、マンネリ化にうんざりして、いっさいがっさい投げ出したくなるものですが、けっきょく自分のこだわりに落ち着くものだと思います。
主人公の平山さんは、昔かなりのエリートサラリーマンで、裕福な暮らしをしていたらしいのですが、今は木漏れ日を眺められることに幸福感を味わい、満たされた笑顔で生きています。
あんなふうに家族まで捨てて、自分のためだけに生きるには、それなりの覚悟と犠牲も避けられなかったことでしょう。
だからラストシーンの微妙な表情には、誰もが心打たれ、共感してしまうのだと思います。
東京の公衆トイレが素晴らしい美術建築なのも見どころの一つです。
清掃員さん、いつもありがとうございます。
職人技のプロのおそうじを見るのは気持ちがいいものです。
平山さんは専用の道具も手作りでたくさん持っていました。
そんな平山さんには及びませんが、私も残された自分の時間を大切にかみしめて
太陽の光のありがたみを感じつつ生きたいです。