平成27年も残りわずか。
ばたばたと追われるような毎日。
でも、これだけは書いておかねば…

12月12日、次男の結婚式があった。
これで3人の子供たちがそれぞれパートナーを持ち、
家庭を築いたことになる。

次男の結婚式は、東京赤坂の乃木神社で行われた。
今時、厳かな神前結婚とは…と、当初は驚いた。
それが、新婦の希望だと聞いて、
今時古風な嫁だと買いかぶったりするから、親バカである。

次男に頼まれて四斗樽を送ってやる。
中身は、清酒西の関。
大分を代表する、地元国東半島の地酒である。
披露宴の乾杯の演出に使うのだという。

父親のしたことと言えば、これだけ。

家内は、新婦の母親と連絡を取り、
手作りの記念品づくりをしていた。
国東半島で栽培されている七島藺(シットウイ)で編んだしおりと、
ハートや四葉のクローバの形をした勾玉を、
2か月くらいかけてせっせと作っていた。
招待客に新郎新婦の手から配るのだという。

あとは全部、新郎と新婦が結婚式の準備した。
何度か子供の結婚式を経験すると、
両親も慣れて気楽なものである。

130人近くの招待客は、ほとんどが新郎と新婦の上司や友人達であった。

乃木神社の拝殿に、きりっとした神聖な空気が漂う。

招待客も回廊に整列して見守る中、
厳かに三々九度の固めの盃が交換された。
神前にて二人の誓いが終わると、演舞が奉納された。

家族親族だけが見守る中での神前結婚式を想像していたが、
新鮮で華やかであった。

ところで、大分の国東半島、
つまり私の住む地域の結婚披露宴は賑やかである。

乾杯が終わると、じっと席にいる人は少ない。
招待客自らお銚子をもって、知人に祝い酒を注いで回る。
場が盛り上がってくると、会場のあちこちまで注ぎに回る人でごった返す。

新郎新婦の祝宴にかこつけ、
平素のご無沙汰を詫びて一杯…
地域の課題や子供の話題でまた一杯…
そんな会場での風景が普通である。

国東半島の酒樽に入った地酒が
振る舞われたからという訳ではなかろうが、
乾杯の後は、地元国東での披露宴かと思うほどの賑やかさとなった。

次男とその嫁は、
同じ会社の同期入社の間柄である。
会社の上司や同僚は、
新郎も新婦も知っているという人が多い。
職場の目標達成の慰労会みたいな雰囲気になっているテーブルもある。
大学時代の友人達が陣取った二つのテーブルは、
やたら行き来が激しく、笑い声も賑やかで同窓会みたいである。
大分から上京してきた小中学校時代の恩師と友人達も、
地元の披露宴さながらに立ち上がって酒を注ぎあっている。

これからも次男と嫁がお世話になる人ばかりである。
父として、目を細めて眺めていた…

のであったが。
酒もすっかり回ったころになると、
次から次へと、数人のグループになって、
私の席まで酒を注ぎに来る人が増える。

職場の先輩と同僚…
大学時代のサークル仲間…
大学時代の同じクラス…
とか、自己紹介をしてくれた後、
ビールをワインを並々と注いでくれる。

そして、口裏を合わせたように同じ台詞を口にするのであった。

「ホント、よく似てますねぇ~。
 〇〇、お父さんにそっくりなんですね。」

馴れ馴れしいというか、
昔からの顔なじみみたいな満面の笑みで、
遠慮もしないで、空いたグラスにまた注いでくれる。

「息子をこれからも頼みますよ!」
と言って、手を握り合う。

披露宴の賑やかな雰囲気といい、
初対面の友人達の気さくさといい、
わざわざ上京してくれた竹馬の友といい、
次男は、いい人間関係に恵まれているなと
あらためてそう思う良い結婚式であった。

皆から祝福されたお返しに…

そっくりの父に負けんほどの、
幸せな家庭を作ることだな。