昨夜は、春の酒宴。

いつもは、日中ゴルフをして、

夜は酒で楽しく賑やかに…

というメンバーとのちょっと遅めの花見会である。

残念ながら、今回はゴルフは中止。


職業は別々だが、

各業界で活躍している人ばかりである。

社会問題や経済情勢など、

それぞれの立場からの見方や考え方は勉強になる。

皆さん年上だが、気さくな人達だ。

前向きで、明るい人ばかりである。


ただ、自分の考え方や生き方に自信を持っているだけに、

自分の意見と違う時、なかなか譲らないこともある。


場所は大分の居酒屋。

メンバーの一人の行きつけの店だ。


飲んだ後、大分の定宿に泊まるつもりである。

別府に住んでいる3人を、自家用車で乗せていくことにする。


最後の3人目を乗せた東荘園町は、

別府湾を見下ろせる高台の住宅地である。

海岸線から上っていった所にある別府ICまでは、

3kmほどである。

高速道路を使って大分入りしようとする。


「おい、どこに行きよんのか?

 下りて、10号線を通った方が早いぞ!」


と、早速指示が飛ぶ。

そして、住宅地特有の狭い道を、

10号線まで出るルートも指示してくれる。


三人三様、

「真っすぐだ、左だ…」

と、指示が違う時は、

このメンバーのボス的先輩のアドバイスに従うに限る。


この時間帯、どっちのルートが空いてるか早いか…

という議論は、無駄な時間となってしまう。

最終的に、真実よりも、ボス的先輩の意見が正解となってしまうのだから。


助手席の先輩が同情してくれる。

「このメンバーはアーだコーだと、

 個性的な人ばかりやけん、

 運転も大変やろう…」


そして、思い出したように話す。


 運転は一番性格が出るけんな。

 同じ九州でも、県民性が現われる。

 別府に住んでいるとある先生が、

 宮崎まで運転して行ったんや…

 そして、帰って来て、えらい剣幕で怒るんや。


 「宮崎ん人(ヤツ)は、何考えて運転しよんのやろう…

  信号が黄色になったら、バクッと止まるんぞ。

  もう少しで、追突するところやったわ。」


そう言っている最中に、

後部座席に深く座っていた税理士先生が、

身を乗り出すようにして、話を横取りして言った。


「おぅ、オレもまったく、

 同じ経験したことがあるわ。

 宮崎で運転してたら、

 前の車が黄色信号に変わったら、

 バクンと止まって、も少しで追突するとこじゃった…」


えらい剣幕である。

助手席の先輩の話を繰り返す。

まるで、たった今黄色信号で止まった法規通りの車に、

追突しそうになったかのような勢いである。


すると、助手席の先輩が冷たく言い放った。


「先生、アンタが言うたことやわ。

 宮崎から帰って来て、オレに話したことやんか…」



黄信号、赤にならぬうち、急いで通過しましょう…


こんな気持ちは、大分県民の性格の表れなのだろうか。


右だ、左だ、真っすぐだと、

こと細かく指図するおせっかいな性格はいいとして、

赤になる前に渡ってしまえという気ぜわしさと、

前が急に止まったと怒る気短さを、

大分県人の県民性だと、開き直ってはいけない。


黄信号は、止まって当たり前なのである。