先日、親しい友人がニヤッとして言う。


「お腹がポコッと出ているけど、

 腫瘍かなんかできてるんじゃないかい?」


むむっ!

一番痛いところを、突かれた。


膵臓癌が大きくなったのではとか、心配してくれているわけではない。

どこかの居酒屋の店先のタヌキのような太鼓腹のことを、

皮肉って指摘しているのだ。


この時期、中元をいただく。


景気のせいだろう。

虚礼のものはすっかり影を潜めたが、

昔の些細なことに、いまだ感謝の気持ちを届けてくれるのは、本当に嬉しい。


贈り主は、こちらの好みを察してくれているのだろう。

酒、ビール、そしてそれらのツマミになりそうなモノ。

言わずもがなの大好物ばかりだ。


そんな訳で、辛し明太子や煉りウニや佃煮が、

朝から食卓をにぎわせる。

白米が美味しい。

ついつい調子に乗って、

大盛りのご飯を2杯も平らげてしまう。

夜は夜で、いつもの晩酌の後、

焼き豚やハムをスライスして、ワインや冷酒をグビグビ…

いつもより多めの酒量となってしまうのは、当然の摂理である。


中元の美味しさと嬉しさのカタマリが、

ポコッと出ている太鼓腹の正体なのである。


そんな中で、札幌からボタンエビが届いた。


「こんな物が届くなんて…

 一体、どれだけ無駄なお金を使っているわけ?」


送り主が札幌のママだと分かって、妻が詰問する。


もう10年以上前に、初めて行った店である。

その後も、札幌に行けば必ず立ち寄る。

北海道の美味いものを、安く食べさせてくれる店を教えてもらったり…

ゴルフ場の手配をしてもらったり…

札幌の情報を手に入れるのに、いつもお世話になっている。


梨を贈って、ジャガイモをいただく…

車エビを贈って、アスパラガスをいただく…

いつの間にか、大分の特産品と北海道の特産品の、物々交換的な贈答があった。

が、最近はそれも途絶えがちである。


久々に、ポンとボタンエビなんぞが送られてきて戸惑う。

昨秋、札幌にゴルフに行った時お世話になって、何か贈ったっけ?!


あわてて、返礼用の地元特産の巨峰の手配をした。


受取人になかなか連絡が取れない…

と困った様子で、最初に宅配業者から電話があったのは、10日。

出荷して、4日目のことだった。


そして、昨日、やっと本人に届けることができた…

と、宅配業者から報告を受けた。


今年は、北海道も異常気象で真夏日が続いていると聞く。

こちらを出荷して、もう8日が経つ。

大丈夫だろうか…


すっかり発酵して、新酒のワインとなっていたかもしれない。