出かける前から、このブログでも前ぶれした秋田旅行だから、報告もしておこう(笑)
何より心配されたのは、梅雨の最中の天気である。
何せ、強烈な雨男のトリトリ親父が、参加している。
自称晴れ男の私と、もう一人の晴れ男のダイちゃんも一緒である。
負のエネルギーと、正のエネルギーの闘いやいかに…
秋田空港到着。
秋田に住む友人が、手作りのプラカードを広げて出迎えてくれていた。
「○○市観光協会特別視察団御一行 様」
ちと、仰々しい。
ま、東京に家族を残して単身赴任の寂しさゆえ、九州からの友達の来秋が特別嬉しいのだろう。
こう言う受け狙いの歓待には、堂々と応じた方がいい。
変に照れたりすると、互いに照れ臭いものである。
「オー、ミスター○○トー! デムカエ、サンキュー…」
まるでブラジルから故郷日本に一時帰国した三世のような英語混じりの日本語で近づき、しかと握手する。
後で出てきたダイちゃんも、「オー」とか叫びながら両腕を広げて近づき、大袈裟にハグなんぞをしている。
この二人の晴れ男のエネルギーの成果であろう。
外は、青空の広がる晴天。
気温は、30℃くらいだと言う。
まるで真夏を思わせる天気が、出迎えてくれた。
ホテルにチェックインするまでの時間、近くの観光地に向かうことにする。
武家屋敷の残る角館と田沢湖が、その目的地である。
市街地を離れ、山間に進むにつれて、厚い雲に覆われて暗くなってくる。
どさくさに紛れて、四代目が奇妙なことを言い出す。
「ワシは、カミナリ男やけん…」
角館市内に近づいた時だった。
どしゃ降りの雨が降り出した。
ワイパーを高速にしても、役立たない。
もう夕闇が迫ったのかと思うほど、暗くなった。
観光客どころか、人っ子一人いない。
薄暗い人の見当たらない風景は、不気味である。
まるで、地球最後の日のような…
今までうるさいほどだった車中も、すっかり黙りこくっている。
ピカッ! ドーシッーン!
稲光の後、間発をいれず体に落雷の振動が伝わった。
近くに落雷した衝撃なのだろうか…
大分空港を出る時からずっと飲み続けていた四代目が、その雷鳴にも動ぜず厳かに言う。
「なっ。ワシはカミナリ男やけん…」
鼻をこすって自慢する、いつもの仕草で言ったのだろうか。
後部座席だから見えないが、誰一人笑わない。
あまり経験したことのない雨だ。
バケツの水をひっくり返した…と比喩するが、天上界の湖の底が抜けたのではないか…と思うほどの降り方である。
メインの武家屋敷通りの道は、もう水浸しである。
前から来る車も、よく見えない。
助手席にふんぞり返っていた私も、自分が運転しているつもりで前を注視する。
対向車が近づいているのさえ、見えづらい。
もうちょっと左側に寄った方が安全…だなどと、朝から酒の心地よい酔いなど吹っ飛んでしまって、真面目に指示をする。
何度か角館に来たことがあるという友人は、
「確か、左側には側溝があったはず…」
と、もうほとんど停車状態の車を、用心してなかなか左側に寄せようとはしない。
ありゃ。
よくよく見ると、てっきり大きな水溜りだと思っていた路側は、側溝からあふれ出た水であった。
さすがの晴れ男も、すっかり諦めていた。
このまま秋田市内に戻ることにした。
嘉永六年創業だという角館の味噌醸造元の展示販売所が、町外れにあった。
せめてここだけでも、寄って帰ろうか…
すっかり弱気になっていたと思う。
それでも、角館に来たというマーキングが欲しい。
屋根付きのエントランスで車を降りても、殴りつけるような雨で濡れるほどだった。
店内には、10分もいただろうか。
同じ味噌醸造業の四代目の講釈を聞きながら、買い物もせず外に出た。
さっきの雨が嘘のように止んでいた。
ここまでであった。
雨男と、カミナリ男の負のエネルギーの影響は…
再び戻った角館の武家屋敷には、何処から出てきたのだろうかという観光客で賑わっていた。
田沢湖の向こう岸の山々には薄く霧雲がかかり、湖畔に立つたつこ姫の像が、より神秘的であった。
夜は雨という天気予報も、どこへやら…
ネオン街の川反通りををそぞろ歩きするには、最高の天気であった。
翌日のゴルフも南国にいるのでは…と思うほどの、強い日差しの中となった。
油断してしまって、日焼けしてしまうほどであった。
プレーが終わる頃、遠くの山でゴロゴロ…と鳴っていたのが、カミナリ男の僅かなエネルギーだったのか。
最終日の、十和田湖の遊覧も、奥入瀬渓流の散策も、快適な天気の中だった。
いよいよ青森市内に入って、八甲田山雪中軍の資料館に入った時、夕立のような雨に降られたが、それも傘も必要ない程度であった。
強烈な雨男と、カミナリ男が、出発時からの美酒に酔い痴れていたから、負のエネルギーも活動しようがなかったのかもしれない。
その酔い痴れるまでの楽しい宴の様子は、次のブログ記事で披露したいと思う。