遠い親戚って・・・


父親方のじいちゃんの、お兄さんの孫の嫁のお父さん…

そんな説明が必要な、言っている方も、聞いている方も、途中でこんがらがってしまうような、遠い親戚のことではない。


大分空港から飛行機に乗って羽田空港に降り立ち…

羽田第2ターミナルビルの端から端まで…

動く歩道を10分程度かけて歩き…

別な飛行機に乗り換えて、千歳空港に降り立ち…

快速エアポートで40分ほど揺られて着いた、札幌市内にあるような…

つまり、遠い所に住んでいる親戚のことである。


昨年の9月に「岩見沢」 という記事でも書いたが、どうやら長男の結婚で、遠い親戚が誕生しそうである。


その遠い親戚になりそうなご家族と、先日会食をした。

結納に備えた下話をするために、家内と連れだって札幌を訪ねたのである。


九州と北海道では、生活慣習に違いのあるように、結婚や結納のしきたりなどが違う。

何せ、遠い親戚である。

かと言って、電話一本でその方法を決めるわけにはいくまい…

結構、古風な考えなのである。


結納の日取りや、結婚式の場所をどこにするか…

など、大まかなことを決めた後、最近お気に入りの男山を酌み交わす。

初めて会ったばかりだというのに、和やかに話が弾む。


「札幌の女性は、情が篤いんぞ…

 世の中の女性は、この人だけや!

 …なんて、惚れてしまったらいかんぞ。

 札幌の女性と、遊ぶのはいい…

 でも、本気になって、結婚なんか考えたらいかん…

 なんせ、遠いんやから…

 と、そう何度も言い聞かせたんですがねぇ~」


ふと、先方のご両親のお顔をうかがう。

笑っているものの、不自然なつくり顔である。

あわてて、取り繕う。


「ま、○○ちゃんだったから、不幸中の幸い…

 いえいえ、こんな良縁に恵まれて、幸せ中の幸せですが…(笑)」


まったくフォローになっていないことに気づく。

が、話の成り行き上、中途半端な訂正もできない。


そして、携帯でブログ記事を探しながら、かつて間違って飛び乗った電車で、岩見沢に行ったことを話す。


「もしかしたら、もう一度、岩見沢に来るかも…

 今度は、結納の品を持って…

 って、あのばん馬の銅像の前で冗談で言ったものです(笑)

 ま、岩見沢じゃなく、札幌市内でしたが…」


新郎側の父とは対照的に、新婦側の父上は本当に真面目な方である。


「仰るとおり…

 こうして二人が、結婚しようとしているのも、本当に縁なんでしょうね。

 それに、家内の実家は、その岩見沢の近くなんですよ。」


人類が生まれて何千年、いや何万年経つのだろう。

その長い人類の歴史の中で、同じ時代に生まれて、同じ場所で知り合う人は、ほとんど奇蹟に近い確率での出会いなのだろう。

そう考えると、人との出会いは偶然であり、出会った人の中のほんの一握りの人との交誼は、必然的なものなのかもしれない。


どおりで、人との出会いが愉快なはずである。

知り合った人との付き合いに、味わいが生まれるはずである。