来春、10年ぶりに六郷満山峯入行(ろくごうまんざん みねいりぎょう)が実施される。
国東半島には、神と仏を祀る、神仏習合の天台宗文化が今もなお残っている。
山岳密教で、僧たちは今から1300年もの昔から、険しい山の霊場を巡って修行していた。
その荒行が、10年ぶりに開催されるのである。
今年は、その荒行に挑む若い僧たちが、多くの人たちにこの荒行を知ってもらおうと、いろいろ計画している。
その中の一つが、一般の人たちにも修行僧についてその修験道を一緒に歩いてもらおうという企画である。
国東市観光協会では、その修験道を歩く一般の人たちに、参加記念となるような杖を配ることになった。
そういう訳で、朝からナタを持って、竹林に入った。
杖にするための竹を切り出すのだ。
300本の杖を作る。
参加者は11人。
予定よりも早い時間で、切り出し作業を終えた。
ツネさんの工房を借りて、加工作業をする。
ツネさんは、観光協会の会員で、手造りの家具作りの職人だ。
ゴミ一つなく整頓された神聖な工房を、惜しげもなく開放してくれる。
竹を切りだした竹林も、ツネさんの山である。
地域発展のためなら…と言う、ツネさんの心意気が嬉しい。
杖の長さになるよう、節を残して切断する…
切り口をヤスリで滑らかにする…
そして、札を付ける紐を通す穴を開ける…
いつもは、アーだの、コーだの…
議論好きな連中も、黙々と作業する。
かくして、333本の杖となる竹の材料が完成。
来年早々、油抜きをして、竹はキレイな地肌の杖となる。
札付け作業を終えると、峯入り杖の誕生である。
修験僧たちの後を歩く、一般参加者たちの記念の品となればいいが…
慣れぬ作業の一日であったが、心地よい疲れを感じている。