毎月1回開かれている、業界の勉強会がある。

一昨年の11月、500回記念大会が開催されたから、もう520回以上続けられている勉強会である。


その勉強会が、先日県南の佐伯で開かれた。

年に1回、県内外の実情も勉強するのだ。


そして、夜は恒例の懇親会である。

地元の同業者が、自慢の料理店に連れて行く。


佐伯は、港町である。

かつては、海軍航空隊のあった所でもある。

佐伯湾に浮かぶ軍艦を敵艦に仮想して爆撃訓練をした後、真珠湾攻撃に向かったことは有名な話だ。


そして、平和な時代となった現在。

佐伯港で水揚げされた新鮮な魚介類を食べさせる店が、佐伯市内いたる所にある。

特に、鮨屋の数は多い。

また最近では海鮮丼を食べさせる店も増え、さらにはお隣の宮崎県延岡と東九州イセエビ海道と称して、売り出したりしている。


その中の一つの店で、勉強会後の懇親会があった。

新鮮な魚の刺身は、美味い。

しかも、量が多い。

次から次へと、新鮮な海の幸を使った料理が出される。

もちろん、新鮮なネタを使った握り鮨も並べられる。


ずいぶん食べ残して、二次会へ向かう。

コンパニオンとして宴会を盛り上げてくれた、5人のホステスさんの勤めるクラブだ。


世の中、この不景気だと言うのに…

この店は、どのボックス席も満席。

あらかじめ予約していた席に、我々一同が陣取ると、店は満杯となった。


ビシッとネクタイを締めた客、IDカードを首からぶら下げた公務員風の客、作業服で仕事帰り風の客…

ローカルなクラブは、客の顔を見るだけでも面白い。


隣のボックス席の教師風の客が歌う唄をしっかり盛り上げた後、他の連中に断わって店を出る。


せっかくだ。

誰も行かないような、場末の鮨屋に立ち寄リたい気持ちになる。

一番旅情を感じるときだ。


2歳年上だという大将がやっている店は、カウンターにも上がり座敷にも誰一人客はいない。

もうしっかり食べてきたので、焼酎の摘まみ程度に新鮮なネタをと注文した。

サヨリ、アジ、イカ…

またドサッと、並べてくれた。


でも、美味い。

ビアジョッキーに注がれたイモ焼酎は、飾りっ気なんぞないが、人生を語るにはちょうど良い。

大将の半生を聞きながら、三次会の夜が更けた。

コレでいいの…と、心配になるほどの格安料金も、こういう店の魅力だ。


そして、その2日後。


地元金融機関の、研修旅行があった。

目的地は、臼杵と佐伯。

醸造会社などを視察した後、昼食は佐伯の鮨屋。


一番人気の鮨屋であった。

さすが人気の店だけあって、平日のお昼だというのに満席。

特上スペシャルというその握り鮨は、一口では食べられない大きさのネタがのっていた。


結局、数日間のうちに、立て続けに佐伯の鮨屋を3軒ハシゴしたことになった。

それぞれに雰囲気は異なっていたが、どれも新鮮で美味かった。


でも、まあ、あえて言うと・・・

座敷で大人数で食べるより、

カウンター越しに、大将と掛け合いしながら摘まむ鮨の方が、好きである。