空港関係者が、嘆く…

秋の行楽シーズンだというのに、飛行機の乗降客が、少ない…と。

不景気のせいか、はたまた高速道路通行料1000円のせいか。


そんな中、3日の土曜日の朝の大分空港は、久々に活気を呈していた。


羽田空港からの、定刻9時40分のANA191便と、JAL1783便は、定刻より12、3分遅れで同時に到着した。

両機とも、満席だという。


私はというと、東京からのお客さまを出迎えていた。

60歳過ぎの男性6名と、50歳過ぎの女性1名と聞いていた。

でも、ぞろぞろと出てくるのは、若い女の子ばかりである。

もう、到着ロビーは、若い女の子で溢れかえっていた。


目もとをはっきりさせた化粧である。

帽子をかぶった子が多い。

かなり短めのスカートは、裾に紐を通して、締め上げた感じにしている。

豹柄のデザイン上着や、スカートも多い…


いまや、大阪のおばちゃんファッションは、若い女の子にも浸透したのだろうか。


へぇ~っ、世の中にこんなに若くてかわいい子がいたんだなぁ~と、妙に感激したりする。

いつもの、家族連れや、ビジネス客、団体の観光客…と、種々雑多の客でごった返している到着ロビーとは、まったく趣きが違う。


しばらくして、お出迎えしたお客さまたちが現われた。

定年退職したばかりの方たちと聞いていたが、皆さん顔色の艶もよく、若く見える…

が、周りの女の子に比べると、明らかに違う人種で、目立っていた。


「いやぁ~、お待たせしました。

 羽田の出発待合室から、ずっとこの状態なんだよねぇ…」

「私の斜め前に座っていた女の子なんて、離陸してから着陸するまで、ずっとお化粧してたよ…」

「今日、大分で何かあるの?」


着いたばかりのお客さま達も、同じような格好をした若い女性たちに、ちょっと興奮気味である。

少なくとも、この日の大分空港到着ロビーが、いつもと違うことは感づいていたようだ。


私は、大分市内行の連絡バスのチケットを購入するための列に並んでいた、ちょっと人の良さそうな豹柄の上着にミニスカートの女の子に尋ねた。


「今日、大分で何かあるんですか?」


「ジャニーズ!」

と、人懐っこい笑顔で、一言。

ぶっきら棒な単語だけの返答だが、悪気はないようである。


ジャニーズって、フォーリーブスの所属していた音楽事務所でしょ。

何というグループの、誰がやって来るのか…

その大阪のおばちゃんが喜びそうな服は、ファンクラブのユニホームなのか…

ほとんどは、謎のまま。

それ以上は、聞くことはできなかった。



その夜。

大分市内のいつもの居酒屋の止まり木で、女将にその話をする。


馴染みの客と一緒に食事をして、これから同伴出勤なのだろうか…

隣にいた女性が、女将との会話に、答えてくれる。


ジャニーズの、売り出し中の若い子たちが来ていたみたい。

名前なんて、私も知らないわ…

わが家の娘も、友だちとソワソワして出て行ったまま。

楽屋出口で、待ちんぽやってるって…

えっ、大阪のおばちゃんみたいな、豹柄?

イヤだわ、それ今年流行りのデザインなのよ…


何といっても、私はフォーリーブスのメンバーと同年代である。

流行りのファッションが、大阪のおばちゃんのファッションとどう違うのか、区別ができない。

しかし、まだ人気も出ていないスターのタマゴを、東京から追っかけてくる若い女の子たちのエネルギー。

これこそが、最近の日本が無くしている、夢であり希望である。


ヘンな景気浮揚策よりは、ずっと効果があるのかもしれない。