手元の広辞苑によると、
24節気の一つ処暑(しょしょ)は、
「暑さが止み、新涼が間近い日」とある。
また、三省堂国語辞典によると、
「朝晩、次第に冷気を覚える時分」とある。

今年は、8月23日が、その処暑。
だからという訳でもあるまいが、
あの記録的な猛暑だった今年の夏に、
やっとピリオドが打たれた感がする。
朝夕に、夏の終わりを感じるようになった。

先人達は、日本の豊かな季節の変化を敏感に感じ取って、
それにふさわしいいい言葉を使っていたのだなあ…
とあらためて感心する。

もっとも、その24節気の言葉は、元々お隣の中国からの伝来だそうだが…


その中国で開催された、北京オリンピックも昨日で終わった。

2週間足らずでパラリンピックが開催されるが、
北京では処暑に似て、オリンピックで盛り上がった熱気が、一段落している頃なのであろうか。

オリンピックの閉会式の裏番組に、サザンのライブが実況で生放送されていた。
「真夏の大感謝祭」30周年記念LIVEが、どしゃ降りの雨の横浜で開催されていたのである。


大のファンということではないが、3年前の秋、福岡でのコンサートに行く機会があった。
以来、愛車で聴くCDは、サザンの曲が多くなった。

賑やかで、華やかで、夏の香りのする
エイトビートのサザンの曲が好きだが、
バラード風の曲もいい。
ギラギラの情熱にまかせた真夏の日の出来事を、
誰もいなくなった8月下旬の海岸で、一つ一つ思い出しているような…
そんな安らぎがある。


サザンは、来年からの活動をしばらくの間休止するらしい。
会場に映し出された聴衆の顔は、どれも感極まったいい表情をしていた。
それぞれの曲にまつわる思い出を、思い起こしているのだろうか。


高層階の開け放った窓を吹きぬけていく空気の塊は、
夏の終わりを告げているかのように爽やかだった。
この風に身をまかせてサザンの曲を聞いていたら、
しんみりした気持ちになってしまった。


ギラギラに輝く太陽の季節も大好きである。

でも、処暑の頃に感じるホッとした涼しさを感じる風には、
熱気に満ち溢れた夏が懐かしく感じられ、
夏の思い出の一つ一つに感謝したくなるような優しさが一杯つまっている。


それはそれで、また大好きな季節の薫りである。