「ウナギ」 に登場した、食にうるさい味噌屋の四代目が造る手造り味噌は美味い。
自分の造る味噌が如何に美味いか…ということを話す時、こんな実話を引き合いに出す。
もう10年ほど前の話…
隣町の住人が、京都に旅行した。
京都料理の高級素材がそろうという、錦市場をぶらぶらして…
一軒の店に立ち寄ったそうである。
そのお店の奥まった所にあった、陶器の容器に入った味噌。
見るからに、京都ならではの美味そうな味噌のようである。
それを、京都土産として持ち帰った。
家に戻って、その味噌で味噌汁を作ると、思った通り格別の味。
さすが京都の味噌は、格調の高い香りと、濃くのある旨みだと、家族も大絶賛してくれた。
で、残りわずかになったところで、直接京都の製造元に注文しようと思い…
立派な容器に貼られたラベルを見て、愕然!
なんと、自分の家の隣町の住所が記載されていたのだから…
一昨日、ゴルフがあった。
地元新聞の別府地区のゴルフコンペである。
優勝者から5位までは、地方版のところに記事として載る。
これはあまり格好いいものではない。
「私は、昨日仕事もせずにゴルフをしていました…」
と、新聞を通じて公言するようなものである。
友だちの誘いでこのコンペに参加することになったが、
もともと別府地区に住んでいない私は、完全な部外者でもあるのだ。
結果は、6位。
新聞記事に掲載されぬことを、まずはほっとして胸をなでおろした。
賞品の箱は、結構大きい。
しかも、重たい。
この新聞社のコンペは、賞品が良いことでも評判である。
地元の有名デパートの包装紙に包まれたその賞品は、一体何だろう…?
家に帰って、包装紙のまま家内に渡す。
何だろう?
と、期待をして、包装紙を開けている家内の手元を見つめる…
あ゛ーーっ!
見慣れた品物。
味噌屋の四代目が日頃から自慢している、味噌とドレッシングと醤油の詰め合せ。
京都錦市場から、隣町で造った味噌を、後生大事に土産に持って帰った人と、そう変わらんじゃないか…