1/12(土)「和と暮すヒューマンスケール」レポート | 太陽と月の結婚

1/12(土)「和と暮すヒューマンスケール」レポート

先日行われたワークショップの様子を一部ご紹介したいと思います。

この日は、朝からあいにくの雨。しとしとと降る雨がいつ雪にかわってもおかしくないほど寒い日でした。ワークショップが開かれたのは、新高円寺駅すぐの中庭の緑が心和む「GALLERY 工」 さん。テーブルを囲んでアットホームな雰囲気で始まりました。でも、最初はみんなどこか緊張気味だったかな。

和と暮すヒューマンスケール

今回のテーマは、「和と暮すヒューマンスケール~旧暦から器まで」。日本古来の身体尺である「尺貫法」を体感しました。日本で旧暦が使われていた頃は、長さをはかる”ものさし”も、今とは全く違ったんですよね。

今のメートル法は、フランス革命後の1791年に地球の北極点から赤道までの経緯から導かれた長さを縮尺して、世界基準の単位として制定したもの。それまでは、世界中で異なる長さの単位が使われてたし、日本国内でも、地方や地域によって様々な単位の長さが存在していたんです。共通のものさしがないっていうのは、不便じゃなかったのかな?なんて思いますが、当時の人たちは、自然や土地柄、そして個々の事情に沿った暮らしをしていたから、自然なことだったんでしょうね。

実際にメジャーを使って、それぞれの「1寸」「一咫」「1尺」「ひろ」「器の大きさ」などを測ってみました。自分の体の一部を基準にして物の長さを把握できる「尺貫法」にびっくりです。「これからは、メジャーがなくても長さがわかるね」なんて話しにもなりました。そうですね。今後は、3cm、15cm、30cmはどこにいても、測ることできますよ!

そこで、私は考えました。「ものさしに頼らなくても、自分で長さを判断できる」時代には、個人の技量がすごく重要だったんだろうなって。マニュアルに頼らなくても、自分自身の中に価値判断を持てば、いざという時になんとでもなるってことにもつながりますね。きっと。

上の写真↑は、高月さん(中央)が「自分にぴったりのお茶碗の大きさは、親指と人差し指で輪をつくった大きさね」っと、お椀を持って話しているところ。へぇ~、そうだったんですか。日本の器の大きさって、身体尺を使った”日本人が使いやすい大きさ”に、きちんと設定されてるんだそうです。日本の技術やものの捕らえ方って、緻密なのに限りなく人や自然に優しいんですよね。すばらしい!


今日のワークショップでは、”私も「自分のものさし」を持てるようになろ!”と思いました。これは、いろんな意味でですね(*^ー^)ノ 明日からも柔軟にがんばっていきますよー!

(ニシヤマ)


■「和と暮すヒューマンスケール~旧暦から器まで」
講師:LUNAWORKS 高月美樹
日時:2008年1月12日(土)13:00~16:00ごろ
場所:「GALLERY 工」
なつかしい自然な緑がひろがる中庭が魅力的なギャラリーでした。午後のひととき、ちょっと足をのばして、アートに触れてみてはいかが。詳しくはギャラリーのHPをチェックしてみて!


【旧暦:師走(12月)10日】
LUNAWORKS:旧暦ダイアリー「旧暦日々是好日」