マスクを着ける生活が常態化した影響 | kyupinの日記 気が向けば更新

マスクを着ける生活が常態化した影響

 

 

新型コロナ感染症が5類に移行し、テレビなどのメディアでも報道がかなり減少している。現在、地域にもよると思うが、インフルエンザと新型コロナの定点観測結果は次第に減少しているようである。この定点観測という言葉だが、NHKのサイトによると以下のように記載されている。

 

 

新型コロナは一度感染するとしばらく、多分数か月は感染しにくくなるが、時間が経つとまた感染することもある。

 

日本では未だにマスクをして外出している人が少なくない。病院だと、基本マスク着用でしか入れないところが大半だと思う。精神科でさえ職員は全員マスク着用で仕事をしている。マスク着用は鬱陶しいが、むしろ歓迎している人もいることを最初に挙げたリンクで紹介している。

 

しかし、今後、病院内でも普通にマスクなしで仕事ができる時代が来るものかね?

 

実際、国がそういう風に徹底指導しないとなかなか達成できないと思う。具体的には、病院内でも職員も含めマスクは強制できないなどと言う指導である。

 

海外ではマスクを嫌う人が多いためか、本当に咳が激しい人くらいしかマスクをしていない。人が密集した市街地の光景が日本とまるで違う。

 

新型コロナウィルスの悪いところは、感染した際に亡くなるか、後遺症が残る人がいることだと思う。その意味では高齢者、易感染性の人が多い病院で、マスクの着用を強く推奨(ほとんど強制)されるのはやむを得ない。弱者を守るというスタンスである。

 

精神科外来患者さんは、マスクを強く嫌う人が一部いて、マスクを歓迎する人も一部いるといった感じだと思う。マスクを嫌う人は仕方なく来院する人もいるが、来ない人もけっこういるのではないかと想像している。来ない人は見えない。

 

院内でマスクを強制しても理解力が低く、すぐに外してしまう人もいるので、現在の精神科病院病棟では数えたことがないが、患者さん全員がマスクをしているわけではない。

 

しかし職員は全員、強制的にマスク着用である。僕はマスクはストレスではないが、フェイスガードが嫌であまり使わない。パソコンが見辛いからである。感染部屋に入るときは、仕方なくフェイスガードも付ける。

 

新型コロナが流行し始めたのは2020年からだが、それ以降、マスク社会になったことで、著しく精神症状が改善した患者さんがいる。パニック発作、解離、うつ状態がほとんどみられなくなった。従って、その患者さんが精神科外来に救急車で搬送されて来ることはもう2年以上ない。以前は毎月のようにあったのに。

 

これは以下の過去ログの内容と関係が深いのではないかと考えている。

 

 

親密になればなるほど、相手の気に入らない、あるいは嫌な部分が自分の脳に沈殿してくる。これは記憶の処理の問題も大きい。

 

多分、自分だけでもマスクをしていると、社交不安障害的なストレスが減少し、マスクのために人との距離感が広がることで、ストレスが減少しているようにも思われる。

 

新型コロナ以後、5類になって社員がマスクをしない職場でも毎日マスクを着用していることで周囲から咎められることは少ない。おそらく、新型コロナ前はマスクを毎日していることが、周囲の人に何か言われないか?と言ったストレスがあったのでは?と想像できる。

 

その患者さんにとって、大手を振って堂々毎日マスクをして業務をするのは大歓迎であろう。

 

参考