花粉症とクロルフェニラミンOD6㎎錠発売中止の話 | kyupinの日記 気が向けば更新

花粉症とクロルフェニラミンOD6㎎錠発売中止の話

この時期、花粉症の人は花粉の飛散が多くなり、辛い時期である。

 

僕の世代は、子供の頃から花粉による鼻アレルギーの人は少なかった。ところが、年齢が上がると、少しずつ水を注いでいたお風呂が溢れるように、花粉症が発症するようである。これは僕も嫁さんも同様である。驚いたことに、僕の母がごく最近、花粉症を発症したという。高齢でも発症しうるのである。個人差があるが、日本にいる限り僕の世代でも花粉症からは逃れられない。

 

 

いつだったか、僕のアレルギーについて調べたことがあったが、全てのアレルゲンを調べたわけではないので、結果は完全ではない。しかし、唯一、その一覧表ではスギ花粉のアレルギーは陽性であった。

 

ところが、僕の眼のアレルギーは年中続いている。スギ花粉の飛散が多い時は眼も少し悪化するし、鼻水も多少は出る。鼻アレルギーはさほど酷くはないのでフェキソフェナジンなどは飲まない。飲んでも眼にはほぼ効かないからである。フェキソフェナジンやレボセチリジンが眼のアレルギーにあまり効果がないのは血流や薬剤の分布の差ではないかと思っている。今はアレジオンLX点眼液を使っているが、効果が高く嫌な違和感もなく助かっている。国内旅行時は忘れず持っていく点眼液である。

 

 

ところが、沖縄に旅行すると眼の痒みや乾燥感のような症状が劇的に減少する。沖縄に点眼液を持参しても、苦痛がないので点眼を忘れてしまうほどである。沖縄にはスギやヒノキなどの植物が非常に少ないため、症状が緩和するらしい。

 

僕はスギ花粉飛散時以外も、なにがしか眼の症状があるので、年間ほぼ毎日点眼している。これはスギ花粉以外のアレルゲンにも反応しているとしか思えない。たぶんハウスダストなどだろうと思っていた。

 

ところが、沖縄に行くと症状を忘れてしまうほど激減するので、花粉以外のアレルゲンはそこまで大きな影響はないようにも見える。これはちょっとした謎である。

 

花粉症で鼻アレルギーが酷い人で、フェキソフェナジンやレボセチリジンでも効果が乏しい人は、古い薬で眠くなるが効果も髙い薬を飲んでいる。例えばクロルフェニラミンOD6㎎である。

 

ところが、クロルフェニラミンOD6㎎は、最近、発売中止になってしまったのである。これは採算が合わないという理由らしく、今はクロルフェニラミンのODではない2㎎錠しか購入できない。これはたくさん飲めるが、OD錠ではないので、1日4回くらい飲まないと効果が出ない。症状の重い人がクロルフェニラミンを服薬していることもある。

 

なぜ、クロルフェニラミンOD6㎎は採算が合わないで発売中止になっているのに、2㎎錠は生き残っているのかだが、このような古い薬は剤型にかかわらず薬価がほぼ同じだからである。クロルフェニラミンOD6㎎を1錠だけ飲んでいた人がクロルフェニラミン2㎎を1日4錠飲んだとしたら、トータルの1日薬価は4倍になる。これなら採算が合うと言ったところであろう。薬価の決め方が今回の6㎎錠中止をもたらしたとも言える。

 

なお、余談だが、オーストラリアに旅行の際はアレジオンLX点眼液を持っていくが、症状が消退するので点眼を忘れている。しかし帰国の日、日本行きの航空機に乗り込んだ時、機内ですぐに眼の痒みが出現するので驚く。

 

これは日本からの搭乗者の洋服に花粉やその他のアレルゲンが付いてきて、それが機内にわずかだが舞っていることを示している。

 

あまりにサイエンスなのでそれにも驚いたのである。