入院して初めてわかる食事やサプリメントの副作用 | kyupinの日記 気が向けば更新

入院して初めてわかる食事やサプリメントの副作用

近年は患者さんにアレルギー体質の人が多くなり、入院の際に薬や食事も十分に注意を要する。しかし入院時は家にいるよりおやつも自由ではないし、服用中のサプリメントも服用できないので、思わぬ発見がある。(サプリメントは特に希望があれば許可することもある)

 

ある女性患者さんは麻痺性イレウスの際、プロスタルモンF(ジノプロスト)でSPO2が低下し、間質性肺炎を生じるのではないかと思われた。ただし併用薬もあり、プロスタルモンFが悪いのか確実ではなかったので要注意薬品として禁忌としなかった。しかし、後にもう一度同じ薬で同様な経過が診られたため、永久的に禁忌とした。間質性肺炎はいかにも薬剤性副作用で特に重い副作用に入る。

 

彼女はたいていの薬は問題ないのだが、リーマスやジプレキサは服用できず、ある種の特異体質と言えた。

 

ある頃から、自宅で肛門から粘液が出るという症状があり、いつもおもつをしていないといけない状況になった。僕は腕の良い外科(肛門科)を紹介したが、あまりこれと言ったアイデアがなく改善することがなかった。

 

ある時、うつ状態を呈して入院したが、なぜか入院中はその粘液が出る症状がみられなかったのである。

 

その後、軽快退院し自宅に戻ると、同じ症状が再現し、どうやらおやつも含めた食事あるいはサプリメントが悪いのではないかと思うようになった。そこで色々なものを食べない(服用しない)ように伝えたのである。

 

結局、その肛門の症状はよく服用していたサプリメントのために生じることが判明したのである。

 

服薬する向精神薬や内科疾患の薬が多くなると、何らかの副作用はこれらが原因と思いがちである。しかしサプリメントも副作用は十分にありえるのである。サプリメントは向精神薬のように副作用などの市販後調査が行われないのも重要だと思う。

 

ここでタイトルに戻るが、

 

入院して初めてわかる食事やサプリメントの副作用なのであった。