コンサータ中止の話 | kyupinの日記 気が向けば更新

コンサータ中止の話

現在、コンサータ服用中の患者さんはADHD適正流通管理システムに登録され、処方する際に主治医は処方登録をせねばならない。これが結構面倒なのである。

 

処方をする際にすべきことは簡単ではある。データベースから患者さんをピックアップし今回の処方を入力する。処方日、剤型、錠数、処方日数である。これはコンピュータを立ち上げて、ログインしないといけないので、すぐには準備できない。

 

患者さんはイニシャルと生年月日で探すため間違いは滅多にないが、名前が画面に直接出てこないので、インターフェース的にはやや見辛い。一応、IDがあるが、無機質なのでこれで探すことはしない。なぜなら、そのIDのアルファベットと数字の並びは、イニシャルに比べ患者さんとは関係がないからである。

 

最初、登録患者さんがデータベースに登録日順にならず、たった今、登録した人がとんでもない場所に入るのが不思議だった。なお、データベースは1ページ10名である。最近、やっと、ID順に並んでいることが判明。IDは1文字のアルファベットと5桁の数字で構成され、このアルファベット順に並んでいたのであった。つまりAが最初に来る。

 

また、病院内のコンサータ投与中の患者さんは全て同じデータベース上にあり、人数的には他の医師の患者さんの方が多い。これは担当医のいない日に来院しても登録可能の仕様になっているのである。

 

僕の患者さんでコンサータを処方中の人は普通に働いている人が多いため、土曜日に受診する人が多く登録作業が増える。そこで、毎日は服薬しない人、例えば仕事の日に2日に1回程度服薬し、週末や長期休暇の際には服薬しない人は、登録作業で僕の仕事が増えるので、この機会に中止することを提案してみた。

 

その結果、3名ほど中止できたのである。

 

このように止めてもやっていけるのは、線形とまで言えないが徐々に良くなっていたからだと思われる。

 

そして、この程度の向精神薬をここまで管理する必要があるのか?という疑問はある。そもそも、コンサータではユーフォリアは生じないからである。

 

ある日、他の医師の患者さんが受診し、僕が主治医ではないがコンサータの処方登録をしなくてはならなくなった。その患者さんはいつも1か月処方されていた。

 

ところが、前回の処方箋の最後の薬は2週間処方だったため、2週間目再診なので、また処方しないといけないと思ったのである。自分の患者さんではないので、そのような錯覚が起こりやすい。

 

ところが、いったんデータベースに処方入力すると、簡単に削除も訂正もできないのであった。管理されている薬のデータベースに処方したと入力したのに処方しないわけで、なんとか消去しないとADHD適正流通管理システムの理念的にも相当に変である。

 

そこでまずヤンセンの担当者に電話し相談したが、そもそも彼らはデータベースがどういう仕様になっているのか見たことがなく、また訂正する権限もない。

 

結局、ADHD適正流通管理システムの本部に電話し訂正してもらったのである。このデータベースは使いやすいインターフェースになっておらず、また、入力する医師の数が少ないため、今後もなかなか改善されないと思われる。

 

この日はただでさえ新型コロナで忙しいのに、この訂正のために半日くらいストレスがかかった。すぐには解決しなかったからである。

 

こういうことがあると、コンサータ処方人数は少ない方が良い。現在、処方人数は12~13名で漸減している。

 

今回の話は抗うつ剤とコンサータについて少し続きがある。