ウィルスは高度に進化した生命体 | kyupinの日記 気が向けば更新

ウィルスは高度に進化した生命体

学生時代、授業で「ウィルスは高度に進化している」と言う話を聴いた。ウィルスは生物の細胞内でしか生きられないが、極めて賢く、遠い未来まで自分を残せる仕様になっている、という意味である。

 

細胞内でしか生きられないので、致死率が高いウイルスは生き残れない。その生物が死滅してしまうと自分も死ぬからである。今回の新型コロナは、たいして重くならない人も多いようで、罹患していても動き回れるため感染が広がってしまう。また、未だに潜伏期さえよくわかっていない。このようなタイプのウイルスは感染者が増えるばかりで、なかなか封じ込められないように思われる。

 

これは国難と言ってよい事態だが、精一杯、楽観的に考えると、新型コロナは基本的に風邪ウイルスなので、日本国内の気温が上がり雨が降り始めると、ウイルスの活性度が下がり新規感染者が減少していく経過もあると思われる。

 

現在の国内の感染者の分布を考えると、気温が低い北海道が極めて多く、西日本、九州沖縄はさほど感染者が出ていない。人口密集地の大阪や広島に感染者がほぼ出ておらず増加する気配もない。

 

世界的には、東南アジアのインドネシアに感染者が出ていないのも不思議である。真夏のオーストラリアとニュージーランドも当初に感染者が出て以来、新規感染者がいない(クルーズ船帰国者は除く)。ニュージーランドも中国人観光客がかなり多いが未だにゼロである。

 

オーストラリアは驚くほど中国人観光客が多い。数年前にメルボルンから70㎞?ほどの田舎にブルーペンギンを見に行ったら、ブルーペンギンより中国人の方が遥かに多かった。ブルーペンギンは朝、海に狩りに行き、夕方、海から上がり1㎞~4㎞ほどの距離を夫婦で歩いて巣に帰る。1群れ、30匹~50匹で帰るのでペンギンパレードなどと呼ばれる。このパレードが何度も繰り返されるのだが、観光に来ている中国人が圧倒的にペンギンの数より多いのである。

 

なお、日本人は僕たち夫婦を含めたった4人だった。中国人の経済力侮りがたしである。

 

インフルエンザと新型コロナは同じではないが、流行のあり方はインフルエンザの流行が参考になる。日本では今でもインフルエンザは寒く乾燥する時期に流行する。ところが亜熱帯の東南アジアでは、インフルエンザは雨が降る時期に増えるというのである(インフルエンザは年中出ている)。

 

これはちょっと日本と逆に見えるが、東南アジアの人たちは雨が降ると室内にいることが多く、密集性が高まることもあるのかもしれない。狭い場所が危険性が高いのは、クルーズ船の感染者数を見れば明白である。

 

今年の日本の冬は暖冬だったためか、インフルエンザの流行は散発性になり、爆発的な流行は見られなかった。しかし特に死亡数をマスコミが発表する感染症ではないので、一定の死亡者は出ていると思われる。

 

中国の武漢だが、内陸に位置しなんとなくモンゴルに近いように錯覚するので、かなり寒いように見えるが、緯度的には鹿児島県より南である。武漢の映像を見る限り2月でも雪が降っていない。また揚子江?が流れているため結構湿気が多いらしい。

 

過去の新型インフルエンザ(鳥インフルエンザなど)がどうなったかというと、今でも紛れて流行している。新型インフルエンザは一般の?インフルエンザ同様に扱われるようになり問題にならなくなったのである。

 

ただし、インフルエンザはインフルエンザウイルスそのものが増えて致死的になるわけではなく、合併症で重症化する。しかし新型コロナはウイルス自体が爆発的に増えて死に至らしめるのである。

 

その意味ではウイルス増殖を阻害する抗ウイルス薬は治療的だと思う。最近、特別に新型肺炎にアビガンが使われる話が挙がっているのは、この薬理作用に期待しているのである。

 

抗ウイルス薬が有効で重症化率が下がるとわかれば、現在の日本のパニック状態はかなり緩和するように思う。