ノコギリヤシと夜間頻尿について | kyupinの日記 気が向けば更新

ノコギリヤシと夜間頻尿について

ノコギリヤシは夜間頻尿の人向けのサプリメントと言われている。今回はノコギリヤシについての話。

 

数年前から夜間にトイレに起きるようになった。若い頃は夜間にトイレに起きる人はあまりいないが、ある年齢を過ぎると一晩に1度はトイレに起きることが多くなる。人によると数回。

 

不眠傾向の人は熟眠している人よりトイレに行きやすいと思われる。その理由は眠っている時より起きている時の方が尿が多くなりそうだからである。

 

自分の場合、だいたい午前1時から2時頃に寝ていたが、トイレに起きたとしても6時か7時頃で5時間は連続で眠れていた。

 

ところがある時期、寝てから2時間くらいでトイレのために目が覚めるようになったのである。午前1時に寝たとしたら、3時までに1回、目が覚めるのである。それだけでなく、また明け方7時前に目が覚める。

 

だいたい不眠もないのに、トイレのために3回目が覚めたら腹立つ。歳は取りたくないよね。

 

僕は横になった瞬間に眠る特技があり、寝た瞬間に小さないびきをかき始めるという。

 

このような人を確か昔見たことがあるような・・と思ったらうちのおばあちゃんだった。(過去ログ参照)

 

ある日、泌尿器科に行ってみたところ、残尿や前立腺肥大など全くないらしい。ウリトスを貰ったが、全然効かない。

 

ウリトスとベタニスの相違は半減期で、ベタニスの方がダラダラ長時間効くため日中の排尿感覚に影響する。ベタニスを服薬すると夜間頻尿に効かないばかりか、日中の排尿に抵抗が生じ、結構心地悪い。尿道が狭くなったような排尿時の抵抗が生じるのである。しかしウリトスはそれがない。ウリトスは日中にその不快感がないが、夜間頻尿に効かないので意味がない。

 

そこで睡眠薬を飲んでみた。しかし睡眠薬を飲んで寝たとしてもトイレに起きてしまうのは同じなのよね。睡眠薬は頻尿を改善しないし、そもそも麻酔薬ではないので。

 

3年くらい夜間頻尿に悩まされていた。そんな風に徐々に体調が悪化していったのである。一時の体調不良は夜間頻尿とは異なる原因があったが、これも悪化に拍車をかけていたのである。

 

当時、1年に1回、前立腺の精査も含め泌尿器科に通ったが改善することはなかった。また主治医に良いアイデアもなかったのである。

 

夜間頻尿で困るのは、長く熟眠できないので疲れが取れないこと。特に旅行で困る。

 

そこで、ノコギリヤシのサプリメントをアマゾンで購入してみた。ノコギリヤシはテレビのCMで知ったが、選んだのはディアナチュラ ノコギリヤシ with トマトリコピン 120 (60日分)である。これはとても安価である。現在1368円で60日分だと120円ちょっと。

 

ノコギリヤシって、葉っぱが尖っているサボテンみたいな植物でしょう。あれって元々、前立腺肥大に効くことにより頻尿を抑えるのではないかと漠然と思っていた。だから買わなかったのである。(前立腺が悪いわけではないので。またノコギリヤシは頭の禿げに効くと言ううわさがあり、本当にそうなら前立腺っぽい)。

 

ノコギリヤシを服用し始めると、少なくとも夜間に2回トイレのために起きることがなくなった。2回起きる日は夜にビールなどを飲んだ時くらいである。少なくとも6時くらいまで連続で眠れるのでとても効果的だと思った。またノコギリヤシは飲んだその日に効果がある。

 

ずっと服薬していると、若干切れ味が減る感じだがそれでも飲まないよりはずっと良い。たまに服薬を忘れることがあり、飲み忘れた日は夜に2回以上トイレに行くので効果があるのは明白である。

 

ちょっと驚いたのは、女性の夜間頻尿にも効くこと。ノコギリヤシが夜間頻尿に効くメカニズムは謎である。

 

最近、アマゾンのレビューを読んでみると、「夜間頻尿に効かない人がいると言うのが驚き」といった感想まであり期待値がかなり高いサプリメントだと思う。

 

精神科では不眠を扱うが、夜間の頻尿は改善した方が睡眠の質が上がるので、それで困っている患者さんに勧めることがあるが、年配の人で今のところ、男女いずれも効かなかった人がいない。

 

このようなサプリメントは非常に有用だと思う。そう思う理由は自分の場合、西洋薬で打つ手がなかったからである。

 

あとノコギリヤシは長期間飲んでもそこまで効果が減弱しない。

 

注意点として植物系のサプリメントなのでアレルギーは起こりうること。また禿予防の効果はあるかどうか疑わしい。自分の患者さんでこれを飲み始めて禿が始まった人がいるからである。(自分の場合、禿の家系ではない)

 

やはり、まずトライすることは必要なんだろうと思う。適切にあがくといったところか。

 

参考

スマホの万歩計と体調不良の話