クエチアピンの徐放剤ビプレッソ徐放錠が2017年秋、発売見込
ビプレッソ徐放剤、50㎎および150㎎錠が今年秋頃、たぶん9月に発売されるらしい。ビプレッソは成分的に商品名セロクエル(ジェネリック:クエチアピン)と同じものだが、セロクエル徐放剤にならなかったのは1つは適応が異なるともあると思われる。
セロクエルは海外では双極性障害などにも適応があるが、日本では統合失調症しか適応がないままジェネリックの発売を迎えている。これは治験がなかなかうまくいかなかったからであろう。
ビプレッソ徐放錠は、「双極性障害におけるうつ症状の改善」しか適応がなく、また服薬も特殊となっている。
ビプレッソの用法、用量も、
通常、成人にはクエチアピンとして1回50mgより投与を開始し、2日以上の間隔をあけて1回150mgへ増量する。その後、さらに2日以上の間隔をあけて、推奨用量である1回300mgに増量する。なお、いずれも1日1回就寝前とし、食後2時間以上あけて経口投与すること。
となっている。この薬は食後30分で服薬する薬ではなく、就寝前に服用するように決められているのである。
なぜ食後すぐではいけないかというと、Cmaxが約2倍ほどに上がるらしく徐放剤らしい平均した温和な効果が得られないためだと思われる。
なお、ビプレッソもセロクエルと同じく糖尿病ないし糖尿病の既往症がある人は禁忌となっている。
このような形で、実質同じ薬が名前を変えて発売されることは珍しい。抗てんかん薬のエクセグランと抗パーキンソン薬のトレリーフのような関係だと思われる。(同じゾニサミド)