リスパダールおよびジプレキサと体重増加について | kyupinの日記 気が向けば更新

リスパダールおよびジプレキサと体重増加について

ある時、リスパダールとエビリファイの併用の患者さんにリスパダールの減量を勧めた。

その理由は長い期間、リスパダール1㎎が処方されていたが、もう少し減量しても良さそうに思われたからである。

もともと、その処方は自分が決めたものではなく、どのような経緯でその処方になったのか不明だった。そのようなこともあり、リスパダールを漸減中止し、エビリファイ単剤にするつもりはなかった。

エビリファイは10㎎前後処方されていたことに比べ、リスパダールは1㎎だけだったので、等価換算を考慮するとエビリファイがメインと言える。(参考

リスパダール1㎎=エビリファイ4㎎

ただし、換算については多少異なる意見もある。(参考

リスパダールは1㎎入っていてもその存在感は結構大きいという個人的印象。リスパダールは強く持続的にレセプターに関与する薬物だが、エビリファイを併用するとなんとなくパワーが削がれ、欠点も少なくなるイメージはある。

リスパダール1㎎を0.5㎎に減量した結果、どのようなことが起こったのでしょう?

なんと、短い期間に5㎏も減量したのである。特にダイエットもせず減量できたのは、薬剤性の部分が大きいことを示している。

このリスパダールの減量のあり方こそ、ジプレキサとの大きな相違である。

つまり、リスパダールは用量依存性に体重増加するが、ジプレキサは少量でも使うか使わないかが大きい。ジプレキサは用量依存性がほとんどないのである。

参考
抗精神病薬の等価換算表
セレネースを基準とする等価換算
エビリファイとデパケンR。果たして1+1は2なのか?