パキシルCR 6.25mg錠 | kyupinの日記 気が向けば更新

パキシルCR 6.25mg錠

パキシルは減量の際、リスクがあるSSRIであり、薬に弱い人は一層、注意が必要である。

パキシルを減量するにはまずジェイゾロフトに変更し、そこで次第にジェイゾロフトを減量すれば良いことが多いが、たまに20人に1人くらい、やはりパキシルの方が良いという人がいる。

なお、過去ログでは、ジェイゾロフトはやはりパキシルの方が良かったと言う程の差がないと記載している。

個人的な意見を言えば、「やはりパキシルの方が良い」と思うような人は、つまり体がその薬を必要としているのだから断薬など考えない方が良いと思う。

ジェイゾロフトに変更できると、かなり柔軟に減量できる人が多い。つまりパキシルは少し特別なSSRIなのである。

過去ログでは、「パキシルはコーティング作用がある」というイメージを記載しているが、このコーティング作用が曲者で、これで守られているような人は、パキシル中断と同時にコーティングが崩れ精神にも変調を来たす。

そのような人はパキシルが過剰にフィットし、既にその人の一部になっているようなものなので、最初から止めようとは思わない方が良い。数年使っていて調子がまあまあ良かった人はなお更である。

個人的に、このようにパキシルが止められない人は、結果的に合っていたとしても、最初からパキシルを服用すべきではなかった。しかし、服用する前からそのようなことはわからないし、おそらく、このような人は稀で500人に1人もいないのではないかと思う。(数えてみたことはないが)。

パキシル減量の際に注意を要する人たちは、

1、広汎性発達障害の人。
2、若年者。
3、幻覚のある人。
4、大量に服薬していた人。
5、服用当初、かなり副作用で苦しんだような人。
6、アレルギー体質の人。
7、強迫性障害の人


なぜ、7、強迫性障害を挙げているかというと、強迫性障害は広汎性発達障害と合併するケースが稀ではないし、強迫性障害に限ればパキシルは50mgという大量処方ができるためである。つまり上記に挙げた、1、4、(6)がかぶることがあるため。

パキシルCRは離脱が生じにくいタイプの剤型だが、減量の際に片手落ちであることに気付く。なぜなら、パキシルCRの6.25mg錠が発売されていないからである。(CR錠は半分だけ処方することはできない)

だからパキシルを減量していく際、パキシルCR12.5mgの次にどうしたら良いかと迷うが、今のところ慎重に減量したいのであれば、パキシルCR6.25mg錠が発売されるまで待つべきであろう。

パキシルCR6.25mg錠は確実に発売されるからである。(重要)

グラクソは、ジェネリック対策でCR錠の発売を急いだため、6.25mg錠の準備が間に合わなかったようである。グラクソは国に必ず6.25mg錠を発売すると約束しているらしい。(国が約束させていると言うべきか)

パキシルをジェイゾロフトに変更した程度でかなり体調が悪化するような人は、速やかにパキシルに戻すべきである。これはこの組み合わせに限らず、薬物の変更の際はそういう風にする方が安全性が高い。

なぜなら無理に中断して時間が経ってしまうと、元に戻しても脳内のレセプターが変化しているためか、うまくいかない事態になりうるからである。

入院している際には、アナフラニールを点滴したり抗精神病薬を使うなど、いろいろと対処できるが、外来では十分に対処できない。

個人で減量するのはその点でもお勧めできない。やはり専門医に相談すべきであろう。

参考
パキシルCR
パキシルとアンプリット
パキシル5㎎錠発売
ジェイゾロフトを毎週、1錠だけ貰う人