あの薬はひょっとしたら、必要ないのかもしれないですけどね・・ | kyupinの日記 気が向けば更新

あの薬はひょっとしたら、必要ないのかもしれないですけどね・・

たまに患者さんと薬の話をしている時、こんな風に言って患者さんを笑わせることがある。

もちろん、この言葉で激怒するような人には言わない。もう少しリテラシーの悪い人は、もっと一般的な言葉でも怒り始めることがあるが、このレベルの人ではいかなる事態になるのか予測が難しい。

例えば・・

服用した時に蕁麻疹が出たり、倦怠感が出るとか、非常に眠いとか、あるいはイライラする時は止めてしまっても良いです。

などと指示すると、

なぜ、そんな薬を出すんだ!とか、

指示がいい加減すぎる!
真面目じゃない!


と怒り出すような人である。つまり「100%飲むか、飲まないか」の指示を期待している。(普通、ほとんどの患者さんは、向精神薬を投薬された際にあらかじめこんな風に言われていると安心する)

こんな風に怒り出す人は、どのように指示したら大丈夫なのか言葉を選ぶのが難しい。ユーモアも全然理解できないし。

最初のタイトルの言葉だが、

これまでは必要であったが、もはや必要でないかもしれないと言う意味(話の前後関係でそれがわかる)。

つまり、「貴方は快方に向かっている」という患者さんが喜ぶような内容なのである。それを面白く言っているので、患者さんが笑うという流れである。

過去ログでも、一時的に必要であってもやがて必要ではなくなる薬について記載している。

いわゆる「去っていくタイプ」の薬物である。

参考
統合失調症の人の表情の改善(後半)
105kgから62kgまで減量した人
児童・思春期の患者さん