「患者さんを生物学的に診る」タイプ | kyupinの日記 気が向けば更新

「患者さんを生物学的に診る」タイプ

今日はとても忙しかったんだな。うちの病院は、外来人数は月間にのべ800人台。しかし半分以上はデイケアが占めるので、純粋の外来患者がひどく多いわけではない。僕は基本的に火曜日と木曜日を担当し、月曜日、土曜日は隔週で担当する。他の曜日も、自分の患者さんが来ればもちろん診る。うちの病院は外来は朝から夕方までやるので、午後から来てもダメというのはない。外来が空いた時に病棟に行き病棟の患者さんを診るか、あるいは回診をする。概ね午前中に来る人が多いので、午後は外来もトビトビといった感じ。そうでないと、午後から回診なんてできないでしょ。時々、土曜日のそれも4時過ぎに新患が遠方から来たりする。聞いてみると、土曜日の夕方に新患OKの病院はあまりないんだそうだ。


今日は午前中に2人新患が来た上、ほかに患者さんも多くて大変だった。しかもデイケアの患者はけいれんを起こすし・・ お昼頃、お茶を飲んだらどっと疲れが出た。昼までは病棟に手が付けられない状態で、午後から回診もしたが最後はエネルギー的にはぴったりといった感じ。僕は過食症とかは苦手だと思っていたんだが、今、診ている子は以前に比べるとずいぶん良くなった。過食症でも、それにともなう症状、うつ状態とか不眠とかイライラ感などはわりに簡単に良くなる。もちろん手ごわいこともあるけど。しかし過食などの中核といえる症状のコントロールは難しい。


僕は、いわゆる「患者さんを生物学的に診る」タイプなので、心理療法的治療が良さそうなタイプの患者は自分にはやや難しいと思っていたんだ。最初、うちに来た時、その子は心理療法的なありとあらゆる治療を既に受けており、しかも全然良くなってなかった。検査所見であまり目立たないが、少し不自然に思える所見があった。彼女に言った。僕は生物学的に治療するタイプだから、難しいことはほとんど言わないけど、まあいろいろとやれる範囲でやってみるので・・(中略)・・だいたい心理療法とか行動療法とか精神療法で良くなるくらいなら、あなたはもうとっくに治ってるでしょう・・ 今も過食症は完全には良くなってないけど、少なくとも初診した当時より断然良い。これは本人も言っている。これはひょっとすると、まだまだいけるかもしれない。