※これは1980年に先天性心疾患で生まれた女の子の母親が当時付けていた日記です。
時を経て、どこかの誰かの支えになると幸いです。
8月14日
京都へお参り
8月15日
〇西(父の実家)へ
今日で夏期休暇終わりである。
8月16日
医療センターにポリオのワクチンの事でTEL。
心臓病だとどうせきてもできないし、そのまま帰ってもらう事になると思う。
本来なら●に住んで●の保健所で接種しなければならないのに、勝手に阪大までいっているのだから、そこでしてもらばいい。
ま、きても心臓が割るとワクチンはしないと思うけど。
このTELは何だ。
心臓が悪いからこそワクチンが必要なのに。
医療センターがもっとしっかりしていればわざわざあんない遠い、
しかも2000円の実費でワクチン打たなくてすむのだ。
これは心臓が悪い者へに対する差別だ!!
17日
記載なし
18日
N(きゅうの姉)もワクチン外来へ連れ行く。
19日
記載なし
20日
阪大ワクチン外来
きゅうーおたふく・はしか
Nーおたふく・はしか・風疹
計10000円
痛いナー
次からきゅう 三種混合。
Nは二種混合開始。
次にきゅうのポリオのワクチン接種日に対して紹介状を書いてもらうことになった。
この背景が全くわからないので、記載されている内容から察するに、
先天性心疾患の子どもにワクチンはタブー視されてて、
何かあってもすぐ対応できる阪大でワクチンを打っていたけど、
ポリオだけは別施設でしなくてはならなかったのだろう。
それで設備の整っている医療センターに問い合わせたけど、
門前払いを受けたってことかな?
きっと医療センター側は医療センターの立場では当たり前のことを言ったのだろうけど、
『なぜ阪大まで行ってワクチンを打つ』選択をしたのかを医療に携わる機関が知ろうとしないのは、寂しいと思う。
まして、本当に記載通りの発言ならば「心臓病の子なんてワクチン打ってどうするの?どうせ長くないのに」と聞こえるが、
きっとこれは私がゆがんでいるからだろうね。
「副作用が出たとき、受診歴のない心臓病児を診る側のこと考えてないバカ親が」という風にも聞こえのも、きっと。
今でも「先天性心疾患があり、今も●●という病院にかかっている」というと門前払いや、受診を躊躇されることがある。
受け入れる側は、仕方のない区別かもしれないが、
それを言われる側は、その現状を無理に納得させられてる…。
責任問題が出てくると、患者はその狭間に置いて行かれる。
でも、その責任問題を大きくするもの、患者サイドでもある。
むずかしい問題である。