2008/06/23 13:00
ボランティア帰りの私の母がやってきました。
この母、ボランティアに行く前の8時半過ぎに病院にやってこようとしたのですが、道に迷い断念していたんです
だりおが携帯で場所を説明するのですが、なぜだか病院からどんどん離れていく母…。
結局時間がなくなり、ボランティアへ行ったんです。
そもそもですね、この病院を最初に勧めてくれたのは母なんです。
そして、妊娠中ふたりで出かけたとき、何度もこの病院の前を車で通っていたというのに…
母も娘の始めての出産でテンパっていたのでしょうか?
このときも分娩室にくるなり
「よくわからないまま走っていたらね、たまたま目の前に病院があったのー」
と言って、陣痛中の私とサポートしているだりおを唖然とさせてくれました。
母が出産に間に合ったのは、たまたまラッキーだったからのようです。
それでも、母も一緒にサポートしてくれます。
うちわで顔を扇いでくれ、お茶を飲ませてくれます。
ただ、ここから私の意識はほとんど飛んでいるんです。
ベッドの周りにいる看護師さんたちに
「きゅきゅさんって色が真っ白ですねー」
「ホントだわ!真っ白じゃない。」
などと言われたことは覚えているんですが、それに対して返事をすることもできないんです
「ちゃんと会話ができているからまだまだ~。」と言った助産師さんの言葉は本当でした!
ただ、子宮口が8センチ、9センチとだんだんと開いていくその助産師さんの言葉だけは理解できていました。
12時頃だったでしょうか、助産師さんに
「うーん…目標14時台出産で頑張りましょう」
と言われて、目が点になりました。
だって、12時の時点で痛みはかなりのものだったんです。
分娩台にも乗っていましたし。
だから、あと1時間もかからず生まれると思っていたんですよね
「あと2時間もかかるんですか?!」 と驚いて聞く私に
「目標が14時台ですよー。だからあと3時間はかかるかな。」 とサラリと言う助産師さん。
あと3時間もこの痛みと戦うことを理解し、気が遠くなった私です。
しかも、子宮口が開いていないので、いきまないように言われます。
それが辛いんです。
体は「出そう、出そう」とするのを、理性で止めなければならないので。
「もう帝王切開にしてー!!!」
そう、ずーっと心の中で叫んでいました。
そして、私はまったく覚えていないのですが…
病院のスタッフが分娩室に誰もいないときに
「生~ま~せ~ろ~~ッ!」
そう地の底から聞こえるような低い声で私が叫んでいたそうです
一生懸命お尻を押していただりおは、その声でビックリ。
ビックリというか、こわかったそうです
「この人、こんな声だせるんだ…」と、出産後、語っただりおです。
実は、母がいつ分娩室から出て行ったのか私は覚えていません。
たぶん14時ごろだったのではないでしょうか。
立会い出産は1人と決まっているそうで、スタッフから「お母様は待合室でお待ちください」と途中で退室を言われたそうなんです。
たぶん14時ごろ、というのはそのころ子宮口が全開となったから。
そのころからあわただしくなりました。
ずっと赤ちゃんの髪の毛はもう見えていたそうなんです。
けれど、何度いきんでも赤ちゃんがでてこない…。
時間だけが過ぎていき、とうとう担当の副院長先生から「吸引分娩にします」と言われました。
分娩台のまわりのたくさんのスタッフから声をかけられ、横に立つだりおが手をギュッと握ってくれて一生懸命いきみました。
すると何かが出た感覚が。
けれど、まだ何か挟まったままなんです。
「下を見て。ほら、赤ちゃんの頭はもうでたよ。あと一息。頑張って!」
そう言われて、足の間を見ると、本当に赤ちゃんが肩くらいまで出ているんです。
でも、そこからがどんなにいきんでも進まないんです
出産の映像を見ると、頭が出ればツルリと出てきてますよね?
実際、頭部が一番大きいそうですし。
なのに、うちの子は頭は出たのに、そこから進まないんです。
先生が肩を持って赤ちゃんを右に左に振ってなんとか外に出そうとするのですが、ピクリとも動かない。
とうとう、助産師さんが私の上に乗り、お腹を押すことになりました。
先生が外から赤ちゃんを引っ張り、助産師さんがお腹を押し、私がいきむ。
それを繰り返して、14:53、無事出産となりました
④へつづく