今日は、勉強それ自体が楽しい「好奇心型」と
勉強は手段の「目標達成型」です。(第52号)
暗記型か、理解型かというタイプ別に続いて考えたいのが、
好奇心型か目標達成型か、というタイプ分けです。
心理学的な用語を使うなら内発的動機づけか、外発的動機づけか
ということになります。
分かりやすくする為に「好奇心型」と「目標達成型」に置き換えてあります。
この2つのタイプもまた、勉強の方法がすっぱり分かれると思います。
たとえば脳科学者の茂木健一郎さんは、
明らかに「好奇心型」で勉強する方法を述べておられます。
このタイプにはことさら「ゴール」や「ご褒美」は必要ないのです。
それどころかむしろ、邪魔になることさえあります。
この違いもまた、性格からくるものです。
数年前に、日本人のノーベル賞受賞が相次いで大ニュースになりましたが、
彼らの言っていることは「好奇心型」のためのものです。
「面白いから研究した」「好奇心にしたがってどこまでも突き詰めること」など、
いずれも「内発的動機づけ」そのものの発想です。
次に、勉強は手段の「目標達成型」についてです。
言うまでもなく、好奇心型(内発的動機づけタイプ)の反対は
「目標達成型」(外発的動機づけタイプ)です。
明確なゴールやご褒美が、
勉強のモチベーションを高めるというタイプの人たちです。
両者の違いは、
勉強自体が楽しい・面白い(好奇心型)または、勉強は手段(目標達成型)
ということになります。
勉強本に恵まれているという意味では、目標達成型の方が明らかに恵まれています。
ゴールを明確にせよ、とか、
勉強からのリターンを力強くイメージせよといったアドバイスはみな、
このタイプの人に向かって出されているものです。
以前に正統派の勉強法と裏技の勉強法というお話をしたことがあると思います。
正統派は授業を重視し、徹底して理解を深める、
裏技は教科書ガイドを覚えてしまうというような感じです。
ここでも、正統派が好奇心型、
裏技派が目的達成型といえるのではないでしょうか。
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編集後記
震災の大きな爪痕が日本を窮地に追い込んでいます。
各方面で大きな影響があり、まったく被害のない島根県にいても、
自粛のムードであったり、原発の不安感であったりと、
気持ちが落ち着かない日々が続きます。
少しでも、元気を出して、4月から気分一新で出発したいです。