怯え | きゅっきゅ8のえんがわで

きゅっきゅ8のえんがわで

人生は演劇だ。社会劇場、世間の目を観客に、何者かを演じて生きる。無限大の可能性を信じて、制服に征服されぬよう、着たい服をまとい息をする。こころの店、きゅっきゅ8(きゅっきゅや)のえんがわで、うたたねしながら感じる音や光。
ゆき過ぎる日常をたねに、うたう。


何に怯えているんだろう

去っていく人を追いかけて

転んで怪我をしたあの日から

治ったはずの傷が

ぽっかりと口を開けそうで

そっと、そっと歩いてる

走れるのに歩いてる

歩いていたって転ぶのに

やっぱり走り出せなくて

横を吹き抜けていく風は

心地よさと悔しさを同時にもたらし

治った傷の上を撫でる


目を閉じても聞こえてこない

耳を澄ましても見えてこない

差ってゆうものに怯えてる

去っていく人の風に撫でられた

傷が痛んでいる錯覚