背伸び | きゅっきゅ8のえんがわで

きゅっきゅ8のえんがわで

人生は演劇だ。社会劇場、世間の目を観客に、何者かを演じて生きる。無限大の可能性を信じて、制服に征服されぬよう、着たい服をまとい息をする。こころの店、きゅっきゅ8(きゅっきゅや)のえんがわで、うたたねしながら感じる音や光。
ゆき過ぎる日常をたねに、うたう。


つま先だけで立つ不安定。

理想の高さを求めるため、背伸びをする。
格好良さを追い求める。

求める高さは、皆違う。

高い。
同じくらい。
低い。

けれど私は、
自分のためにだけ高さを求めたい。

求める高さや、求められる高さは、
届かないことが虚しくなるから。

今の自分の高さを、否定している気がするから。

座れば同じって知ってるから。

ただ傍らに居て泣いたり笑ったりしてくれることが、
どれだけ嬉しいことか。

空を見上げ、地面を踏みしめ、大切な存在に触れられるなら、それでいい。

それが理想の高さ。

背伸びしない格好良さ。