今、私の目の前には広々とした平原が広がっている。
ところどころ、茶色い地面や大きな石も見えるけれど、大半は雑草が地面に生えていて草が風に揺られている。
ぽつりぽつりと木が立っているのも見える。
視覚の隅の方で、木の杭とそこに結ばれたピンクや青、緑のビニールテープが遠くまで張られているのが見える。
ビニールテープが風にゆすられてカサカサと音を立てている。
空に浮いている白い雲がすーっと移動している様子を見ると、上空では風がもっと強く吹いているようだ。
私は、今自分が立っている地点から一番近いビニールテープの場所まで行き、そっとビニールテープに触れる。
そして、ピンと張られているビニールテープに沿って、歩き出す。
途中、木の杭に手が触れ、またビニールの感触に触れるを何度も繰り返し、私は最初に触れたビニールテープの所まで戻ってきた。
ぐるりと、土地を囲むテープ。
それは、囲われた土地の大きさを示している。
土地の広さは、1ヘクタール。
私は、この土地の持ち主になった。