久しぶりに京都・大原(左京区)を散策しました。二十歳の頃親友と
歩いて以来、何回も訪れましたが、いつも心が落ち着く所です。
最初に大原の定番「三千院」に行きました。三千院は「最澄」が
「延暦寺」を開いた時の草庵(円融院)を起源とする「門跡寺院」です。
各地を転々としましたが、明治初期に現地にあった「往生極楽院」
を取りこむ形で「大原に移転」し、三千院と称しました。
まずは「客殿」から庭園「聚碧園」を眺め、廊下で繋がった
「宸殿」で三千院の本尊「薬師如来」(秘仏)に参拝します。
続いて、苔が美しい庭園「有清園」に出て「阿弥陀堂」(重文)
に向かいます。かっての「往生極楽院」の建物です。
堂内には、国宝「阿弥陀三尊像」(平安末期)が安置され
ており、故人を西方浄土へといざなう、お姿とされています。
寺のパンフレットから転写。
庭園では、苔と「わらべ地蔵」で癒されます。
三千院の門前にあるお店で、名産の「しば漬」を買いました。
参道で「冷やしキャウリ」を一本250円で販売していました。
以前はもっと安価だったと思いますが、大人の事情なのでしょう。
大原の里を歩いて「寂光院」に向かいます。立派な家と
「しば漬け」に使う特産「赤シソ」を栽培している畑が多かったです。
「寂光院」に来ました。創建時期は不明ですが、平清盛の娘で「安徳
天皇」の生母、徳子(建礼門院)が壇之浦で入水後、救助され尼となって
安徳天皇や平家一門の菩提を弔った寺として、知られています。
「平家物語」に登場する静かな寺です。残念ながら何者かに放火(2000年)
され、本堂等は焼失(その後再建)しています。本尊の「地蔵菩薩」(重文)も、
火災で損傷しましたが、元通りに補修され本堂(再建)に安置されていました。
人気観光地の大原ですが、観光客は少なかったです。外国人旅行者を
含め、賑わいを取り戻すには、まだまだ時間が、かかりそうに思いました。