三日目。旅館で、昼食用として「おにぎり」を頂き、昨日の終了地点である
「中組常夜灯」の前まで、送ってもらいました。さあ出発です。今日も寒い。
国道や旧道を出入りして進むと「梅ケ谷交差点」に来ます。古道は、ここで直進する
「荷坂峠越え(241m)」と、右折して進む昔の道「ツヅラト峠越え(357m)」の2コ
ースがあります。前回「荷坂峠」を越えたので今回は「ツヅラト峠」へと進みました
「下里集落」を抜け、緩い坂道の旧道や山道を登って行くと、「世界遺産」
ツヅラト峠の登り口となります。「番号道標」「01/18」があり、分母は降り口
まで1.8Kmを意味しています。以後100m毎に「02/18」「03/18」・・と設置
されており、この番号道標を確認しながら、峠を越えると「励み」となります。
番号道標 登り口
急坂や階段の、かなり「厳しい道」を、やっとの思いで登って行くと「伊勢の国」
と「紀伊の国」の国境でもある峠に到着します。遠くに「熊野灘」が見えました。
曲がりくねった急坂の地道や、不安定な石畳を、注意深く下って行きます
クネクネした「つづれ織り」の道なので訛って「ツヅラト」峠になったとされます。
2時間程度で地道の峠を越え、舗装された下り道に出ると、耕作が放棄された「棚田」
が広がっていました。更に「赤羽川」沿いを下って「紀伊長島」の漁師町「魚町」へ
と入ります。途中「紀伊長嶋駅」付近で「荷坂峠」コースの古道が合流して来ます。
魚町は、漁村の狭い土地に軒を連ねた家が並び、昔の面影を良く残している
地区でしたが、日本の他の地方都市同様、元気が無かったです。楠の巨木
がある「長島神社」で、宿で頂いた「おにぎり」で昼食にし、次に向かいました。
国道42号線に合流して暫く歩き、左折して「一石峠」(73m)へと進みますが、
開発され、峠道の殆どは平坦な広い林道になっています。約15分で切通しの峠
に着き、舗装道路に出て「紀伊松島」を望む「古里集落」へと下って行きます。
一石峠へ
古里集落から「国道42号線」に出て、又坂道を登り「ホテル跡」から左折し
時々海を見ながら、気持ち良い「遊歩道」を歩いて行きます。
遊歩道の終点手前にある階段で「道瀬集落」の浜辺へと降りて行きます。
穏やかな海の景色を見ながら「防波堤上」を歩いて行きます。草鞋で
海岸線を歩いた昔の人も、海を見て、極楽浄土を連想したかも知れません。
集落を抜けると世界遺産「三浦峠」(180m)への登りとなります。
道標番号「01/18」で始まる三浦峠は、くねくねした急坂で苦しかったです。
標高は180mと低いのですが、海岸線から登るので正味の標高となります。
程なくして、頂上の切通しに着きました。今まで誰にも会いません。
良く整備された気持ちの良い山道を下り、登り始めて約60分で麓の「三浦集落」
に降りました。本日はここの「三野瀬駅前」で終了とし、民宿の方に迎えに
来て頂きました。今日は、明日に備えて約7時間半の比較的余裕のある行程でした。