レティクル東京座vol.8「昴のテルミニロード」

3月11日~21日 王子小劇場

大きな事故等もなく、無事に終演いたしました。

海応寺役の末永全でした。



撮影:渡邊圭(モノガタリ)

役について今回はけっこう考えたので少しお話していきます。

公式ではなく、あくまで自分がこう考えてつくったみたいなことです。

演出家の赤星ユウさんからのオーダーとしては

「野心とかではなく現在の天皇制度の維持だけを考えている人で、頭の堅い政治家。」「基本的に人を見下している。」「取り乱したり怒りを見せすぎて小者にならないで欲しい」

と言った感じのことを言われました。

以下は二次創作深読みに近いレベルの役作りです。

一応、僕の中では

現状の天皇至上主義が日本國に安定をもたらすという信念。をベースにキャラ作りをしました。

朝霧陛下を信じてるわけでも慕っているわけでもなく

国政を安定させ円滑に進めるためのシステム。

だから人間らしさとかは求めていないのですよね。

天皇至上主義をを政治の面から支えるのが海応寺

宗教の面から支えるのがユーゴ

そして武力という面で支える(という認識があるかは分からないけど)のが浄天。

徳隣が始まるきっかけとなったクーデターが28年前で、軍大学同期組が34歳(浄天は35歳)

子どもの頃にクーデターを経験しているわけです。

天皇至上主義が安定に繋がるという信念は、クーデターを経験した過去を基に作られたのかなと。

それゆえ、海応寺自身は戦わないし軍人ではないですが、軍部を支配下に置いたワルキューレの議長を務める。

暴走するのはまず軍部からですから。そういう意味でイヅミや浄天は私心がなく使いやすい人材だったと思います。

しかし時代の流れと天才科学者レイの存在により技術班が台頭してきます。

最初は、臨時国民保護議会の科学技術班、あくまで一部署でしかなかったはずの集団が

いつの間にかワルキューレとイルミンスールという2大組織になっている。

これを警戒し対策はしますが、追いつかずクーデターが成ってしまう。

僕の中での海応寺の流れとしては

イルミンスールを警戒しサカシラに指示

サカシラの死を受けて疑念が確信に変わり本格的な対策を始める

朝霧に働きかけイルミンスールの権力を削る準備やクーデター対策

しかし、ヴァンパイアは死んだor生きていてもイルミンスールと手を組むとは思わなかった+ヴァンパイアが増えるということを知らないため対策が追い付かずラグナロクが起こってしまう。

イルミンスールの通信妨害対策で設置したアナログタイプの報告システムで朝霧の死を知る。

即座に宿木による少年天皇、もしくはなずな姫による女性天皇制度の構築を考えるが

続けて、事の詳細が知らされ、宿木がヴァンパイア化したこと、なずなと宿木も死に、皇族の血が途絶えたことを知る。

自死の決意をする。

これは本当に俺が勝手に考えたことだけど

自殺の要因の99%は朝霧及び皇族の死(に伴うシステムの崩壊)で

最後の1%、最後の一押しは浄天の死だったというのが私の海応寺の死ぬ時の気持ち作り。

それは大学同期だからとかではなく、圧倒的な武力が敗れ、人間側にできることは何ひとつなくなったと悟ったから。(ジンやライデンのような若造は毛ほども信用してないだろうし)

死ぬ瞬間は未練も後悔もなく

潔いけども、最後まで足掻くということをしないのが良くも悪くも大人だったのかなと思います。


あと雑多なやつ

・大学同期組に関しては、設定上同期ですが台本上では3人のシーンはなく、OPと場転での喫煙のみでしたが、そもそも3人とも仲は良くないしグループも違うけどお互いなんとなく意識はしているみたいな大学生活だったと思います。

・結婚してるとか車イスの恋人がいるとか意外と家では尻に敷かれているとかいろいろ想像されてまして、僕自身も楽しんでいますが、僕の中では未婚で仕事忙しすぎて恋人もいない設定でした。朝霧陛下から「海応寺は結婚しないのか?お見合いはどうだ?」とか勧められてる。

・作中、誰も愛さず、誰にも愛されない孤独な役だなーと思います。

・普通に嫌なやつです。

・巫女にお菓子をあげるのは、サカシラに通信機を渡すための待ち合わせ場所に行くのを邪魔されたからです。僕が女の子がお菓子食べてるところが好きだっていうのは関係ありません。

・サカシラには通信機に加えて、福利厚生として軍部の食堂のカレーのサービス券をあげています。そうです、だからミサヤマにカレーを奢るのです。

・議会で浄天が出てくる前に騒いでいるところは、レイ「海応寺、陛下に直接進言するなど越権行為では?」海応寺「技術屋無勢が政治に口を出すものではない」レイ「なんだと?」海応寺「だいたいなんだその服装は!ここは江ノ島じゃないんだよ!」って流れで決まってました。前作の桂さんリスペクトです。基本的にレイのなんだと?辺りで切られるんですがね。

こんなところでせうか。あとなんか思い出したらまたツイッターにでも書きます。
今日は久しぶりにワークショップオーディションを受けまして

いろんな演劇に触れたのですが

改めて、演劇は楽しいなぁと思う瞬間が多々ありました。

自分が楽しめる役をやるとか

自分が出した音に対して一番欲しい音で返ってきたりとか

エチュード(アドリブ芝居)で彼女ができたりとか

ダメ出しをもらって確実に一歩進めたりとか

何よりもやりとり?人とやるのはこんなに楽しいんだなぁと。

再確認できた良き日でありました。

まぁ、もちろん自分の拙さに身悶えしたくもなりましたが(笑)

へへっ。
レティクル東京座「幕末緞帳イコノクラッシュ」終演致しました。

ご来場いただいた皆様、関係者の皆様、本当にありがとうございました!

普段はあまり書かないのですが、久しぶりに終わった公演を振り返るブログ的なものを書きます。

■腰の話

まずレティクル東京座ですが、オーディション受けといてなんですが落ちると思ってました。

主な理由は腰痛ですな。赤星と知り合ったのもレティクルを知ったのもけっこう前ですが

これまでオーディション行かなかった理由は、日程が合わなかったのもありますが

俺がやっても腰が死ぬんじゃね?と。

調子のいいコトを言って話が違うぞ!となってはいけないので、オーディション後の面談では、なるべく正直に腰の状態について話しました。

赤星も「う~ん、腰がな~・・・」といった感じだったので

正直落ちたかなーと。使うリスク高いし、そもそも腰痛なければ絶対受かるという訳でもありませんしね。

その後、劇団側で腰のリスクについてどこまで計算が働いたのかは知るよしもありませんがありがたいことに出演が決まりまして

使う価値があるから受かったのだから本来そういうものではないのですが

これに関しては感謝しかありません。

自分もできうる限りのメンテナンスをして挑まなければなと固く誓ったのを覚えています。

結果的に、多少迷惑はかけてしまったものの、最後までやりきることができて良かったです。

実際、出演が決まった時に「腰は大丈夫?」の声がけっこう上がるくらい、僕の腰痛は慢性のあれなので・・・

■役の話

今回、レディー・トセという役をいただきまして

配役を教えてもらうまでは、ポートマンていうのがいるらしいから外人顔だしそれかしら?新選組だったらウケるわー

くらいの認識で、もらった台本を見て

レディー・トセ…中立地帯TERADAYAの主人。演劇界を見守っている   末永全

「!?」

てなりました。

ツイッターでもつぶやきましたが、この役、おそらくオカマなんだけど台本上ハッキリとオカマとは書いてなくて

ここに遊べる余地があるなーと思いまして

というのも、僕はレティクルに出てくる男か女か分からん役がけっこう好きなので

そういう風に見せれたら面白いなーという狙いもあり

100%と女と思って演じました。

役作りの参考にしたのも、銀魂のお登勢さん、ラピュタのドーラ、ドクターくれは、魔女宅のパン屋の奥さんとまぁ、カッコイイ系のババア、女性ばかりです。

無理して女性に見せるというよりは、男性の僕が女性と思ってやってるから面白いみたいになればいいなと(本物のオカマも結局そういうことでしょうし)

結果、オカマ、おネエキャラとして見た方が多かったみたいですが、そういう作り方で魅力を出せたのではないかと勝手に思ってます。

もっとオカマキャラでも良かったんじゃないかという意見もいただいたのですが

たぶんそれだったら俺じゃない人が演じたほうが面白い気がしたので。

かわいいとか美しいとかカッコイイとか、いろんな風に愛されてとても嬉しかったです。

演劇界を見守る役ということで、稽古序盤はけっこう優しいキャラだったんですが

演出で「演劇人なんてクソじゃん?」「坂本は演劇人としてはすごいけど、実質クズだよ?」ということを言われまして

そういう視点をもった人間ということに徹しました。

おいしい役どころをもらえたなーとは思っています。

チームとか対になるキャラとかがいないのが少し寂しかったですね。

■俺の中だけの裏設定

実はアーフェスを見に行っている。(稽古中ずっと客席でみんなを見てたので。ハイパー演劇界見守りタイム)

クオリアはハイパー演劇界見守りタイム2

おりょうを義理の娘くらいには思っている。瞬間的イミテーションはおりょうモンペタイム。

海炎座も綺兵隊も三千世界の鴉も作品は好き。「演劇界 みんな違って みんないい Byトセ」

死別した旦那がいる(いろいろ妄想が捗る)

イコノクラッシュの語り部はトセと公正。主に公正が坂本の伝記を書いているところにトセが口を挟んでいくスタイル

■座組の話

今回、年齢が上から2番めということで

若い子たちに囲まれましたが

みんな本当にどうしようもない馬鹿共で

みんな可愛くて可愛くてしょうがなかったです。

一人ひとりにそれぞれかけたい言葉もあるのですが

まぁ、みんな元気でやってくれればそれでいいよと

オッサンは思います。

あと、スタッフさん方も素敵な方ばかりで

とても楽しい公演期間を過ごさせていただきました。

いや~、本当にお世話になりました。

■最後にお客様へ

終演後に声をかけていただいた方

今回はかけれなかったよという方

Twitterで感想を書いてくれた方

イラストを書いてくれた方

写真を撮ってくれた方

心の中でいろいろ楽しんでくれた方

本当にありがとうございます。

これからも何か機会がありましたら、よろしくお願い致します。
どうもどうも。

9月出演予定の舞台のお知らせです。
レティクル東京座という劇団に出演します。

ハイスピードな台詞廻しと大爆音×大閃光×華美衣装&メイク(全員白塗り)=「毒にも薬にもなる、生き急ぐ喜劇」という劇団コンセプトの元、幕末の世界を演劇界になぞらえた、全年齢対象の歌って踊るエンターテイメント芝居をお届けします。

幕末×演劇!
私は、寺田屋のお登勢さんをモデルにした役を演じます。
銀魂のお登勢さんと同じ人がモデルですね。
いろいろとどんな風になるのかお楽しみに…!


今回は王子小劇場で約2週間のロングラン公演となるので、もし興味が湧いてご都合がつきましたらご検討をば!

以下詳細です。

レティクル東京座vol.7「幕末緞帳イコノクラッシュ!」
■あらすじ
眠れる獅子を大量に抱えし、その時の通称は幕末!
現代会話演劇の巨匠である吉田松影(よしだしょうえい)の下で芝居を學んだ
坂本リョウマ、桂コゴロウ、高杉シンサクは、
師匠から受け継いだ現代会話演劇の技術に特化した劇団
『桔梗紋(ききょうもん)』を旗揚げし絶大な人気を誇るがしかし!
方向性の違いから数年後解散を表明す。
主人公・坂本リョウマは
「ワシはもっと、ド派手な芝居がしたいぜよ!」
と仕切り直して単身、誰もが気軽に愉しめるエンタメ芝居を追求す!
一方、桂は変わらず日常を静かに切り取る現代会話芝居を、
さらなる一方、高杉はエログロ極めた凄惨なアングラ芝居に己の理念を垣間見た。
世はまさに、大・演・劇・時代!!!
劇団×劇団の仁義なき維新の緞帳(どんちょう)が今上がる、
幕末夢追イ三文コード!


■タイムテーブル
2015年9月4日(金)~15日(火)
4日(金) 19:30
5日(土) 14:00 /19:30
6日(日) 14:00 /19:30
7日(月) 19:30『おひとり様』公演
8日(火) 14:00 /19:30
9日(水) 19:30
10日(木) 14:00 /19:30
11日(金) 19:30
12日(土) 14:00 /19:30
13日(日) 14:00 /19:30
14日(月) 19:30
15日(火) 14:00

■チケット料金
前売…3200円
当日…3500円
高校生以下…500円
リピーター…1800円(※高校生以下は500円)

■割引制度(前売り・当日のみ使用可能)
お☆さま割引…レティクルとは☆の名前。☆柄や☆型のもの持参で-200円!
広ガレ!割引…Twitter/Pixiv/Blog/Corich/etc…で当公演について呟くと-200円!
広ガレ!お☆さま割引…上記の割引併用で-400円!

■会場
王子小劇場(王子駅より徒歩5分)

■ご予約
https://www.quartet-online.net/ticket/icono?m=0ahcfdd

こちらのURLから、または直接ご連絡下さい。


■劇団HP
http://reticle.lovesick.jp/icono/about.html

こちらで戯曲の一部を公開していたりもします。
ネタバレが嫌でない方はこちらもどうぞ!
前々からたまに仕事しながら恋愛相談を聞いてたバイト先の女子大生の子が

先日とうとう彼氏と別れたらしく

なんだか元気がなかったので話を聞いていたのだけど

「私がフラれたはずなのになぜか彼氏が号泣してて」

「うんうん」

「いつか迎えに行くからとか言い出して」

「うわぁ…」

「お前それ自分に酔ってるだけだろ!」

「うんうん」

「ホント馬鹿だなーて」

「うんうん」

「かわいいなーって」

「…ん?あれ?」てなった。

「普通は幻滅するとこじゃん(笑) よっぽどベタ惚れだったんだね」と半ば呆れつつ言ったら

「ベタ惚れでしたよー!でも悔しいから絶対元サヤにはなりません!」て言ってた。

逃した魚は大きい気がするぞー彼氏さん