父は典型的な内弁慶&モラハラ夫。
理論的な叱り方ならまだしも、毎回感情剥き出しでまくし立てる。
多分「諭す」という言葉は父の辞書にはないのだろう。
私が想像するに、彼は私と同じくコンプレックスの塊なんだと思う。
父が生まれ育った実家が、父にとっては家族なんだろう。
何をおいても自分の両親(私の祖父母)最優先の人だったから。
そして自信の無さを象徴するかのように、「資格マニア」である。
もちろん仕事で必要な資格が殆どで、再就職先の小さな会社では、父ほど資格を持っている人もおらず、外面のいい父はトントン拍子に出世した。
そして出世の度、新しい仕事を任される度に、気の小ささを露呈する。
眠れなくなるのである。
母から出世などの知らせを聞いても、私は一度も祝福の言葉をかけた事はない。
ただ、その只ならぬ事情は直接会話をせずとも、手に取るように分かった。
夜、大いびきと無呼吸でいびきが途切れる音が聞こえないのである。
ざまーみろ
と思った。
たくさん傷つけられたとはいえ、親なのに。
私は冷たい娘だろうか。
きこきこ