ACに陥る過程~その3 | 今日も元気におきらくごくらく~ACとうつからの脱出~

今日も元気におきらくごくらく~ACとうつからの脱出~

幼い頃の辛い記憶&心の闇・うつ病と闘っています。
我が子たちに心配されない母になれるかな?

前にも少し触れたこと。

小さい頃、父は単身赴任をしていた。

平日電話で話す事もなく、土曜の夜から日曜の夜までしか家にいない。

しかも、寝てばかり。

食事とトイレ以外は、カーテンを閉め切った部屋で大いびき。

声をかけようモノなら、やっぱり「やかましい!外で遊べ!」と怒鳴られた。

だから私は「時々家に遊びに来るオジサン」と認識していた。

その内、気付いたら毎日家に帰って来るようになった。

そう、会社の倒産である。

家から通える所に再就職をしたのだ。

多分多額の負債を抱えていたであろう時期、もちろん「新しいもの」を買って貰う事は皆無だった。

洋服など身に着けるものは、従姉妹、兄のお下がり。

七五三の着物も、小学校の入学式の服も。

男の子用でも平気で着せられた。

今になれば「大人の事情」も分かる。

でも当時、私にも分かる言葉で説明して欲しかった。



友人たちが新しい自転車を買って貰う中、私は近所の自転車屋さんで廃棄処分寸前の自転車を、タダ同然で引き取らせて貰って乗っていた。

恥ずかしかった。

結局新しい自転車を買って貰った事は一度もなかった。


当時、家の経済状況について、父から話をされた記憶はない。

とにかく父は毎日苦虫を噛み潰したような顔で過ごし、父が帰って来ると家の中は静まり返る。



そんな訳で、一家団欒を知らないまま大人になってしまった。



きこきこ