前にも書いたが、私の父は母にとって典型的なモラハラ夫だ。
そして、酷い内弁慶。
父の知人からは「いい人がお父さんで良かったね」とよく言われた。
何処が?????
と思っていても、言葉には出せなかった。
何故なら知人と別れた後、怒鳴られることが分かっていたから。
どうやら父は外では、「とてもいい人」で通っていたらしい。
母がとある病気で入院・手術を受けた時、親戚の前で「みっともない」と言ってのけた人なのに・・・
機嫌のいい父を、家で見たことがなかった。
いつも眉間にしわを寄せ、口から出る言葉は命令口調。
仕事から帰ると無言のままの晩酌、食事がおわるとそのまま横になり、大いびきで眠り始める。
父と一緒の時間を同じ部屋で過ごすのが嫌になり、単身赴任を終えて一緒に生活をし始めてからは、父の帰りを察すると自分の部屋に籠るようになった。
私が部屋に籠ると、父の怒鳴り声が響き渡る。
それも、怒ることもないような些細な内容だ。
味噌汁の味が薄いとか、今日はここの掃除ができていないとか。
本当に犬も食わないようなしょうもない事で毎日怒鳴っていた。
母も負けじとそれに応戦する。
毎日繰り返される光景だった。
母が体調不良で横になっていると、それだけで機嫌はさらに悪くなる。
俺のご飯はどうするんだ!!
そんな事でまた怒鳴った。
防音設備なんて整っていない家。
少し大きな声で話したら、内容まで筒抜けの家。
夫婦喧嘩は日常茶飯事だったから、もう慣れてしまっていた。
そんな状況だったから私から何か父に報告があるときは、必ず母を介した。
直接話をすることを、極力避けていた。
仕事が忙しいからと、学校行事に来てくれたこともなかった。
別に来てもらっても嬉しくないし、どうでもよかったけれど…
それが何故か、中学3年の進路相談の時だけ一緒に行くと言い出した。
父と進路の話なんか一度もしたことがなかったのに。
三者面談で何を話すのだろうか?と思っていたら、
「全て娘に任せています」
そう言っただけだった。
そんな事言うだけならやっぱり来なくてもよかったのに・・・
ますます父を遠ざけるようになった。
いつの日からか、私は男性の低い声の怒鳴り声が怖くてたまらなくなっていた。
自分が怒鳴られているんじゃなくても、動悸や手の震えが止まらなくなる。
トラウマ
なのかもしれない。
最近いろいろ本を読んでいたら、やっと気がついた。
私はAC(アダルトチルドレン)なのかもしれないって。
家族機能不全の家に育った子どもが陥りやすいらしい。
読んだ本には、私の実家のような家庭も描かれていた。
父はアルコール依存ではないし、身体的な虐待も、もちろん性的虐待も受けたことはないけれど、精神的にはかなりダメージを受けたと思っている。
父から遠く離れて、<私の>家族と一緒に住んでいる今も、怒鳴り声に怯えることに変わりはない。
いつか、克服できる日が来るかな?
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