日本で衛星通信が本格的にスタートしたのは1963年11月23日
60年前の今日!
この日、日米間初のテレビ衛星中継の公開実験が行われた。
アメリカの打ち上げた通信衛星「リレー1号」を介して
アメリカ・カリフォルニア州のNASAモハービ局からのテレビ映像を茨城県十王町(現・日立市)に開所したばかりのKDD茨城宇宙通信実験所(後のKDDI茨城衛星通信センター)で受信するものだった。
予定では、
日本時間の午前5時27分に当時のアメリカ大統領である
ジョン・F・ケネディから日本国民への録画メッセージが送られ
衛星通信時代の幕開けを華々しくアピールするはずだった。
しかし、実際に送られてきたのは、荒涼としたモハービ砂漠をバックにした巨大なパラボラアンテナとサボテンの映像で、
大統領からのメッセージは送られてこなかった。
いったい、アメリカ側で何が起きたのだろうか。
その謎は、3時間後に開始された2回目の実験で解き明かされた。
送られてきたのは、
ケネディ暗殺を伝えるテレビニュースの映像だった。
映像には、「リレー衛星に載せて電波を日本の皆さまにお送りしております。この電波に載せて、まことに悲しむべきニュースをお送りしなければなりません」という日本語のアナウンスも。
も
当時
ニューヨークに滞在していた毎日放送の前田治郎駐在員。
数時間前に起きた衝撃的なニュースが、ほぼ同時に日本に届けられたことが、新しい時代の到来を実感させた。
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