34年前の今日
歴史的な出来事が。
1989年(平成元年)11月9日
その日いつものように三時半にニュースセンターに到着。
その日の編集責任者(編責=エディター)は頭を抱えていた。
ベルリンから、「ベルリンの壁崩壊か」、とうタイトルの原稿予定が入っていた。
編責は、これが単なる壁の物理的な崩壊なのか、
そうでなければ一体何かを判断する根拠を持っていなかったのだ。
実は後にわかるのだが、その前日「旅行許可の規制緩和」の政令案が東ドイツ政府首脳部に提案され、大した審議も行わず通過させ、
記者会見で公表されたらしい。
この記者会見を見た東西ベルリン市民が壁周辺に集まりだし、
ゲート付近でいざこざも。
事態の悪化を恐れた東ドイツ当局者がゲート開放を決定。
東西ベルリンの壁があっさり開放された。
当時は、そうした詳しい経緯は知る由もなく、騒然としたベルリンから詳しい検証や解説もないまま、「壁の崩壊か」という一報が世界中に流れたのが実態だったようだ。
しかして、わがNHK編責氏は、ジャーナリストの直感を駆使して
「これは歴史的な大ニュースかもしれない。」と判断。
その日の朝のトップニュースになった。
伝えた私も実は半信半疑で半ば釈然としない気分であった!
34年前の朝だった。
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