今朝の朝日新聞のひと欄を見て心を打たれたというか、胸がザワザワした。
私も名刺にはフリーアナウンサーと肩書きしているが、朝日がつけたのか本人が言ったのか、
「非正規アナウンサー」というのが一番実体に近い。
実は今のテレビは、高橋さんのような、非正規労働者によって支えられているのが実相なのだ。放送局の正社員のアナウンサーは数は少ない。
一番多いのは私の元いた公共放送で、東京アナウンス室には、100人近いアナがいる。しかしそれでも、多くの番組は、外部またはフリーと呼ばれる「非正規アナウンサー」にささえられている。
民放はもっとフリーが多い。
この人たちのギャラは、一部のスターアナウンサーを除いて驚くほど安く、労働実態は極めて過酷である。深夜 早朝は当たり前、番組契約のギャラだから、正社員のように時間外や深夜早朝手当はつかない。更にロケで怪我をしてもなんの保証もない。
ひとによっては拘束時間が長い場合に、割増がつくこともあるが一部のひとに過ぎない。
なによりも、オファーがなければ仕事がない。
昔アナウンス室のことを「芸者置き屋」と言われたことがある。「お座敷」がかからなければ
お茶を引くから。
フリーはここがしんどい。
あちら(局)任せなのだ。
また
コロナ禍中で、フリーの貴重な現金収入である、スーパーやデパート屋上のイベントも中止が相次ぎ、なかなか苦しい日々らしい。
こうして見ていくと、「フリーアナウンサー」と言えば聞こえはいいが、非正規労働者であることに変わりない。
こうした中で、ひと欄に登場した、高橋さんのように、組織を立ち上げて、企画 制作 取材請け負うフリーアナウンサーの在り方は、新たなビジネスモデルとして注目したい。
いずれにせよ、フリーアナウンサーが置かれた現状を、「非正規アナウンサー」という実態をこの際、はっきりさせ、使う局側もそれに見合った対応をするべき時期に来ているのではないかと思うが如何?
女性のフリーアナウンサーの場合、局側の人間のセクハラもあると聞く。
やはり非正規が抱える多くの問題をかかえているのだ。

次回は、「女子アナ」と呼ばれてチヤホヤされている、局アナの実態を、私の経験も交えて
書いてみたい。
高橋さん頑張れ‼️