2011年7月アナログ放送停波。時代は本格的デジタル時代に入った。

メディアの課題は二つ。

一つは、メディアの経営の問題。多くのメディアがインターネットをはじめ、他のメディアとの連携を模索し、放送と通信の融合は当然のように進んでいる。こうした環境の中で、メディアとしての公益性・公共性を担保しながら、如何に新たな「ビジネスモデル」構築していくか!

も一つは、テレビを支える、個々人の問題。ジャーナリストとしての「意識」を如何に涵養していくか。経営の問題でもあるが、これまで日本のメディアはOJTによって人材育成を行ってきた。それは、如何に社風に合う企業内ジャーナリストを作るかという点に核心があった。ネットなど環境の激変の中で、企業内育成の限界を認識し、大学など、教育・研究機関と連携して、「志」の高いメディア人育てていけるか、という問題でもある。

メディアの経営者たちは、見通せない状況の中で明確な方針を打ち出せないのが実情のようだ。「テレビはどうなるか?」正直、よくわからないのだ。そうなると「個人の意識」が極めて重要になる。

スマートテレビ、4K・8Kなどの高画質化、スマホでテレビを見ることを含め、マルチデバイス化も進んでいる。こうした急激な変化の中で、「やることは同じだ」と腹を括るのは容易いことかもしれないが、そう簡単でもないだろう。今こそ、「訓練された」メディア人としての「目」が必要なのだとおもう。


ニューヨークでは

ピータージェニングスのニューズルームに1週間通ったが、通訳を買って出てくれた我が後輩で、当時ニューヨークコロンビア大学に留学中だった道傳愛子君がジャーナリストとしての力を研鑽していたのが、「Jスクール」

世界中から若きジャーナリストたちが集まって、現役のジャーナリストの指導で実際に記事を書いたり、リポートを作ったりして自己研鑽している姿を目の当たりにして、こういう場が日本にもあればいいのにという思いを強くした。

 

日本にも「Jスクール」が出来て、志の高いジャーナリストが、

ネットの氾濫で混沌としている、

日本のジャーナリズムに「かつ」を入れるというのが私の今の思いなのだ。