東京国立博物館にて。




なかなか公開されない松林図屏風。恒例の年始公開に行ってきました。

間近で見た印象は、雑!でした。勢いがあると言えば言葉はいいけれど、汚い筆で描き殴ったような線は、とても美しいとは思えませんでした。

でも…ちょっと離れて見ると、これが美しいんですよねえ。見たことあるような、絵というより景色を見ているような気持ちになります。
それくらい奥行きがあるし、霞がかった感じがとーーってもリアル。
ぼんやりした薄墨の陰影の付け方がすごいんですが、それってもはや描いてるというより染み込ませてるので、絵というより染み?!と思うと、とてつもなく前衛的だなとも思いました。

この作品は国宝ですが、国宝に指定した人たちはきっと、「何だかよくわからないけどものすごい」から国宝にしたんじゃないかなと…そんな印象を持ちました。
いやそんなはずはないんですが、それくらい謎の気迫というか、妖しさみたいなものがあって、惹き付ける魅力のある作品でした。

念願叶って見れて本当によかったです。