10年弱前にロシアに行きました。
一瞬でもシベリア鉄道に乗ってみたくて、ウラジオストクからハバロフスクまで、1泊だけ乗りました。
2等車は、あれは一応個室って言うのかな、個室の中に2段ベッドが2つ。
場所は早い者順(たぶん)だったので、私と友だちは2段ベッドの下を取りました。
私の上は50代くらいの女性、友だちの上は20代の男性でした。
男性は英語が話せたので、少し話しました。
不動産関係の仕事をしていること、まだ小さな娘がいること。
娘の写真を見せてくれたので、私たちが「可愛いねえ、天使みたいだねえ」と言うと、顔を赤くして「そうなんだよねえ」と笑っていました。
ロシアに動員令が出たと知って、私はふと彼のことを思い出しました。
彼はどうしているだろう。
シベリア鉄道から見た、朝焼け。