先日の日曜日(3月13日)、東京面接校を開講しました。
6時間ぶっ続けで場面指導の演習を行いました。
小中高の教諭志望の方のパッケージに72問の課題、
養護教諭志望の方のパッケージに60問の課題、
を準備しました。
3人のグループで、知恵を絞って、場面分析をし、指導目標を設定し、指導方法を選択し、どのように指導するかを考え、発表してもらいます。
発表後、すぐに、私(河野)からのコメントがあります。
場面指導の実演、あるいは、説明が、完璧であれば、褒めちぎります!
完璧でなければ、どこがいけないのか、どこを修正すべきなのか、どこを工夫すればいいのかについて、コメントします。
ダメダメであれば、かなり厳しいコメントが発せられます。
受講生も真剣勝負なら、私も真剣勝負です。
今回の場面指導の6時間の演習で気付いたことがあります。
それは、実演型の場面指導の場合、伝える力が不足している人が多いということです。
これは、場面指導だけではなく、模擬授業でも同じことなのですが、相手の耳に響き、心に響くような語り方で話す必要があります。
自分だけが分かっていて、自分が分かっていることを、グダグダと説明口調で話しても、聞き手には伝わりません。
自分だけが知っていることを、事実を伝達するためだけに、相手に伝わらない専門用語などを乱用しても、聞き手には伝わりません。
さらに言えば、声のトーン、間の取り方、強調の仕方、確認の仕方、ちょっとした演技調の語り方などを縦横無尽に使いこなす必要があります。
特に、実演型の場面指導や、模擬授業では、聞き手(児童生徒)の耳と心を捉える語り方ができるかどうかが、合格するか、不合格になるかを決定づけます。
耳に響く語り方、心に響く語り方をするためには、聞き手分析と聞き手予測が必要です。
聞き手分析とは、語りの聞き手がどういう人なのかを分析的に考えておくということです。
場面指導や模擬授業では、聞き手である児童生徒の発達段階や思考プロセスをしっかりと把握した上で話す必要があります。
小学校低学年と小学校高学年では、当然、聞き手の発達段階や思考プロセスが違いますから、それに合わせて話す必要があります。
また、高校生ならば、小学生とはかなり違った話し方になります。
興味と関心を引き起こす話し方をしたいのであれば、まずは、聞き手分析から始めなければなりません。
聞き手予測とは、ある語りをしたときに、あるいは、ある発問をしたときに、聞き手はどのように反応するか、聞き手はどのように答えるか、もし、間違った答えが返ってくるとしたら、どのような間違いになる可能性が高いのかなどを正確に予想しておくことです。
聞き手予測ができていないと、教師は児童生徒からのサプライズの度に右往左往することになります。教師は面白いと思って語ったことが、まったく子供の興味関心を引き起こさないということになります。
聞き手分析と聞き手予測を誤ると、語りは死んでしまいます。
聞き手に伝わらない死んだ言葉になってしまいます。
語り出し、導入部分、中核部分、結びの部分などの要所要所で、聞き手分析と聞き手予測を抜かりなく行う必要があります。
場面指導の練習は、個人面接の練習だけではなく、実は、模擬授業の練習にもなるのです。
そして、場面指導の練習は、教師としての語り方の特訓にもなります。
そして、なにより、場面指導の練習は、聞き手の耳と心に響き、聞き手の心を動かすための実践的トレーニングになるのです。
3月27日(土曜日)13時~19時の6時間で、新大阪駅近くで開催する大阪面接校でも、東京面接校に引き続き、場面指導の6時間ぶっ続け特訓を行いますので、是非、ご参加ください!!
大阪面接校の詳細とお申込みはこちらから!
では、また明日!!
広島教採塾
河野正夫