高森氏のブログから一部転記させてもらったものを下記に貼っています。

特に赤字の部分に注目して頂きたい。

 

2月10日の衆院予算委員会で山尾志桜里議員が菅内閣官房長官に皇太子と皇嗣の“違い”を尋ねた時、菅氏は一瞬、ポカンとして席を立てなかった。皇太子と皇嗣の違いというごく初歩的な知識が、政府内で共有されていない事実を露呈した場面だった。
菅氏は官僚のメモを頼りに「天皇の子であるかどうかの違い」といった答え方をしたが、勿論不十分だ。
その時点で、皇位継承順位が“第1位”の皇族が「皇嗣」。
その皇嗣が「皇子」、つまり天皇のお子様(ルール上、原則として長子)の場合だけ、「皇太子」という特別の称号が用いられる。
つまり、皇太子も皇嗣であることには変わりはない一方、その皇子という位置付けから、特別の事故でも無い限り、次の天皇となられることが“確定”している。
ところが、「皇太子でない皇嗣」の場合だと、必ずしもそれは確定していない。

 

山尾氏からの質問に菅氏が「ポカン」としていたという表現はあくまでも高森氏だけの印象で、実際はそうでもなかったかもしれません。しかしながら皇太子と皇嗣の違いについての質問に菅氏が「天皇の子であるかどうか」と回答した事には驚愕してしまいます。

大臣や知事などの首長はある分野でのスペシャリストではありませんし状況も変わっていく中で官僚からの「ささやき」やカンペを見ながらの答弁は当たり前、官房長官である菅氏も皇室の専門家ではありませんので当然カンペは許されるとは思います。

とは言え、さすがに皇嗣についての質問にはちゃんと答えて欲しかったと思ってしまいました。

今は安定した皇位継承という議論が始まる直前ですし、来月4月19日には立皇嗣の礼が国事行為として執り行われるのですから、これはちゃんと御答え頂かないと困ります。

新型肺炎で大変な時期とは言え、さすがに「今まで何をやってたんだ!」、と呆れてしまいますよ。

 

菅氏がこれですから皇室問題に手を付けたくないであろう他の政治家の皆さんは、皇室の諸問題、実は全く理解出来ていないんだろうなと思っています。

そして男系主義の方々、特に「護る会」の有志議員の皆さんは旧宮家活用案ばかりに注目しているようですが、「伝統伝統」と自己主張を述べるだけでなく「皇嗣」と「皇太子」の違いを、まさか理解できていないってことはないでしょうねムキー

 

そして、ついでにもう一つ、私がフェアじゃないなあ、とモヤモヤしているのが

男系主義の人達は「世論調査では国民の多くが女系・女性天皇の違いがわかっていない」とよく言っていますが

しかるに、旧宮家は男系のみの血統で言えば約700年前に崇光天皇から分かれた血縁であると、そのことを国民に向けて充分な説明を果たしていないと思います。都合の悪い話には蓋をするんでしょうか?

 

国民の多くは女系・女性天皇の違いよりも旧宮家血統の真実が分かっていないと思います。

「男系は有史以来の伝統」と声高に主張するのは結構ではありますが、男系血統の700年もの遠さを国民にきちんと説明しなければフェアと言えないのではないかと思う。