【実話】4月から毎日登校!空の上で祝杯をあげた話②
こんにちは、東ちひろです。
いつもありがとうございます。
☆お母さんのプロフィール
小学3年生の女の子のお母さん。
小学2年生の夏休み明けに、お嬢さんの登校しぶりがはじまる。
子育て心理学カウンセラー養成講座を受講したのは、お嬢さんが小学2年生の冬。
【実話】登校しぶりのつきそいに疲れていたママが、空の上で祝杯をあげた話①はこちら
カンガルーの親子
それまでは、「娘の望むままに、ずっと一緒に行動するのはよくないのではないか」「ときには心を鬼にして突きはなすべきなのではないか」と心のどこかで思っていたのです。
でも、迷いが消えました。
支援センターに行くのも一緒。
家の中でも一緒。
ちょっとした私用にもついてくるので、もちろん一緒。
まるでカンガルーの親子のように、ごはんも、お風呂も、寝るときも、ぴったりくっついて過ごしました。
心がけたココロ貯金は、とにかく“触れる”ことでした。
支援センターへ向かうときやお友達と遊びにいくときには、挨拶がわりにハイタッチ。
ソファに並んで座っているときには、マッサージをしたり、おんぶしたり。
すると、少しずつ変化が見えはじめました。
「お母さん、どこ?」と娘に探されることはしだいに減っていき、外食ができるようになり、娘が外に出られる機会は着実に増えていったのです。
つきそい登校
2年生の3学期が残りわずかになってきた頃。
娘は少しずつ、給食だけでなく授業にも顔を出せるようになっていました。
お勉強のカリキュラムがひと通り終わり、リラックスした雰囲気の“体験型”の授業がふえていたのも、背中を押してくれたのかもしれません。
終日学校で過ごすのはまだむずかしかったのですが、わたしがつきそいながら、2~3時間授業を受けて給食の前に帰る。
そんな日々をひと月ほど続けました。
保育園から一緒の子が多いので、わたしが教室にいると屈託なく聞いてきます。
「おばちゃんどうしたの?」
「ちょっと一緒におらしてな」
はじめは不思議がっていた子どもたちも、しだいに慣れていきました。
町探検や防災訓練。
子どもに混ざって、さまざまな行事に参加させてもらったのは、今となってはかけがえのない経験です。
けれど当時は、先の見えない不安の方がふくらんでいました。
つきそいは、いつまで続くんかな。
これからどうなるんかな。
会社の規定で定められた休暇の期限が迫り、4月からは復帰しなければなりません。
——娘が普通の生活に戻れなかったら、わたしは仕事をやめるんかな。
得体のしれない未来がぱっくりと口をあけているようで、今にも飲みこまれそうな恐ろしさを感じていました。
不安を超えてその先へ
「始業式が終わった次の日から、お母さんは仕事に復帰するからね」
「お迎えは、今までみたいに早くいけんからね」
「お母さんもがんばるから、一緒にがんばろう」
春休みのあいだ、くり返し娘と話しあいました。
少しずつ教室にいられるようになっていたとはいえ、 春休みで2週間のブランクがあります。
「どうかな、どうかな」と胸がざわつき、不安と期待が入り混じった気持ちで過ごしていました。
——そして迎えた4月。
なんと娘は、毎日、朝から学校に通えるようになったのです。
登校班ではなくわたしが送っていきますが、児童玄関で「いってらっしゃい」と手を振ると、そこからは娘ひとりで教室へ。
最後まで授業を受けて、そのまま学童へ行き、夕方わたしが迎えにいきます。
ありふれた日常が戻ってきた幸せを、今じんわりとかみしめています。
娘は明るい表情で、学校の話をたくさんしてくれるようになりました。
「先生がこんなこと言ったよ」
「友達とこんなふうに遊んだよ」
「理科の実験が面白かった!」
「リコーダーを習った」「ローマ字を習った」……
愚痴も笑い話もひっくるめて、なんでも話してくれる。
学校生活を楽しんでいる様子が伝わってきて、わたしも安心して過ごせるようになりました。
わたしの変化
以前のわたしは、話を聞かなかったわけではないのですが、
「え、そんなん言ったの?」
「それは、こういうことじゃないのかな」
と、つい途中で口をはさんでしまいがちでした。
けれども、まずは否定せずに娘の話を受けとめるようにしてみたら、娘との関係が変わったように思います。
ココロ貯金はわたしにとって、子育ての“拠りどころ” であり“軸”でもありました。
娘にしてあげられることがわからずに、やみくもに心配して自分を責めてばかりだった過去のわたし。
今は、「子どもを優先してあげられない日」があっても「そのあとにどう寄りそってあげるか」が大事だと思えるようになり、穏やかな気持ちで過ごせるようになりました。
東京行きの飛行機で
6月。
子育て心理学協会の10周年パーティが、東京で開かれることになりました。
絶対に参加しようとは決めてはいたものの、丸1日娘と離れて過ごすのは本当にひさしぶりです。
やっと学校に行けるようになったのに、また不安定になってしまったらどうしよう。
本当にわたし、何ごともなく行けるんかな。
前日まで、心配で胸がいっぱいでした。
だからこそ、無事に飛行機に乗れたときは感無量。
——こんな日が来るなんて、あの頃は考えられなかったな。
肩の力がふっとぬけて、しばし放心してしまいました。
娘の気がすむまでずっと、つきそってあげてよかった。
本当によかった。
つらかった日々も、みじめで泣きたい夜も、ただ目の前の一日を必死に過ごしたあの頃も——。
すべてが、この瞬間へとつながっていたのだと思えました。
気づくと涙が頬をつたっていました。
あたたかな涙はとめどなく流れ、ひとり静かに祝杯をあげたのです。
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お母さんが実践したココロ貯金
・あいさつ+名前呼び
・カンガルーの親子のような触れあい
・子どもに求められるままのつきそい
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パーティ会場でお会いできるということは、お子さんがお母さんから離れても平気ということに他なりません。
お子さんの成長は、お母さんが不安や様々な想いを抱えながらも、日々コツコツとココロ貯金を貯められたからなんです。
お母さんはスゴイです!!
子育て応援していますね。
東ちひろ
公認心理師
スクールカウンセラー
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