【実話】不登校から4か月で中学校にもどった男の子の話 (その2)
こんにちは、東ちひろです。
いつもありがとうございます。
さて、今日はカウンセラー養成講座受講生さんの体験談「不登校から4か月で中学校にもどった男の子の話」の続きです
「不登校から4か月で中学校にもどった男の子の話」
◇お母さんのプロフィール◇
中学2年生の長男さんと妹さんのお母さん。
まじめで大人しい性格の長男さんは中学1年の3学期に体調不良から学校を休みがちになり、中学2年の夏、完全不登校に。
同年7月から、子育て心理学カウンセラー養成講座を受講。
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◆みんな、うるさい
朝、声をかけても布団から出てきません。
「今日は学校行くの? 行かないの?」
たずねても返答はなし。
やっとごそごそと起きてきても、表情が暗く目もどんよりしています。
「行かない」
「頭が痛い」
特定の誰かが嫌だというわけではなく、“学校” そのものへの強い嫌悪感が見てとれました。
「生徒は嫌い」
「先生も嫌い」
「みんな、うるさくて嫌い」
といった具合です。
もともと口数の少ない息子でしたが、黙りこくったまま一日中リビングでぼうっとしています。
——どうすればこの状態から抜け出せるのだろう。
途方にくれていたときに「ココロ貯金」に出会いました。
タイミングよく、7月スタートの「子育て心理学カウンセラー養成講座」を受講できることになったのです。
◆思春期の子にできるココロ貯金
子育て心理学カウンセラー養成講座では、会話がなくてもココロ貯金ができる「現実的な方法」を教えていただけて、とてもありがたかったです。
息子とコミュニケーションがとれなかったわたしは「できること」があるのがうれしく、一つずつ教えを実行していきました。
ささやかな関わりでもココロ貯金はたまります。
「〇〇、おはよう」
一日のはじまりは、名前を呼んであいさつ。
次は“実況中継”です。
「着替えたね」「そのシャツいいね」「食べたね」……。
見たままを言葉にすればよい“実況中継”は、本当によくやりました。
他にやりやすかったのは“腹貯金”。
買い物に出たときは、息子の好きな食べものをお土産にしました。
「〇〇の好きなパン買ってきたよ」などと言って手渡すと、かすかに顔がほころびます。
ご飯のおかずも、彼の好きな唐揚げをよく作りました。
それから“マッサージ”。
ある日、ゴロンとしていた息子に「今日もお疲れさま」と言って、ふくらはぎをさすってみました。
意外にも嫌がりません。
「これはいいかも!」と思い何度かトライしていくうちに習慣となり、楽しい時間になっていきました。
◆兆し
ココロ貯金をつづけているとなぜか気持ちがゆったりして、夏休みは家族でのんびり過ごしました。
すると不思議なことに、息子の顔つきが変わってきたのです。
表情は穏やか。
ときどき鼻歌も聴こえてきます。
朝も自分で起き、スイミングの試合で凹んでも立ち直りが早くなりました。
私の友人が遊びにくるとおしゃべりの輪に入ってきます。
今までは見たことがない光景でした。
よく笑い、話しかけてくる機会が増え、布団から出なかったときとは空気がまるで違うのです。
「よく話すようになったねえ」
単身赴任先から帰省してきた夫が、驚きの声をあげたほどでした。
2学期が始まると、学校には行かないものの自分で起きて、登校時間に間に合うように着替えるようになりました。
◆足踏み
「遅刻して行ってみようかな」
「毎日電話をくれる先生に申し訳ないな」
「学級委員の仕事もやらないとあかんな」
そのうちに、前向きな言葉が出てくるようになりました。
「学校に戻るタイミングは子どもが教えてくれる」
ココロ貯金の教えどおり、息子が自ら“スモールステップ”を踏みだしたように感じました。
正直、そこまで用意するなら行けばいいのにと歯がゆく、校内にあるフリースクールのようなスペースに誘ってみたこともあります。
しかし、
「授業は受けたいから、そういうところには行かなくていい」
と断られ、もう待つしかないと覚悟を決めました。
歯みがきまで終えて「あとは出発するだけ」という状態での足踏みは、約1か月つづきました。
◆葛藤
10月に入ったある日のこと。
「今日、学校行こっかな」
息子の言葉を受けて、車で学校まで送っていきました。
実は前日も同じ流れで学校までは行ったのですが、結局車から降りられずに帰ってきたのです。
ですから期待が半分、不安が半分。
車内で待機していると、むなしく時が過ぎていきました。
——そろそろ6時間目だな。
さりげなく時計を確認し「今日もダメかな」とあきらめかけたとき、息子がわーっと泣き出しました。
「ママが学校休めって言ったから休んだのに、全然よくならんかった!」
「え? 休めとは言っていないぞ」と思いましたが、講座の学びを思い出しました。
「思春期は言葉のチョイスをまちがえる」のだな。
「そんなこと言っちゃってごめんね」
言った記憶のない言葉について詫びてから、つづけました。
「でも、顔つきが穏やかになったし、楽しく会話もできるし、ママはすごくいいと思うよ」
「いや、演技で笑っていただけで、治ってない」
憎たらしい言葉に反論したい気持ちをぐっとこらえました。
ーーーーーここまで
不登校のお子さんにココロ貯金を貯めるのは、本当に根気が要ります。
これができるのは、お母さんだけではないでしょうか。
このお母さんも、「ささやかな関わりでもココロ貯金は貯まる」とおっしゃってくださいましたが、このささやかな関わりの積み重ねなのです。
学校の時間に起きるようになって、1か月の足踏み。
この足踏みは本当に長く感じたことでしょう。
それでも、来る日も来る日もココロ貯金を貯め続けたお母さんは本当にすごいです。
だから、お子さんが変化していきます。
講座で学んでいると、お子さんの変化の兆しに気づけるのです。
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東ちひろ
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