【実録】兄弟3人それぞれ不登校から脱出
こんにちは、東ちひろです。
いつも読んでいただきありがとうございます。
今日は
「兄弟3人の不登校で心が折れかけたママが、それぞれの成長に立ち会って真実に近づいた話」(その1)をお伝えします。
こちらのご兄弟は、3人それぞれが不登校経験者さんです。
でもね、こちらのママさんは、お子さんの不登校経験を通じて、大きく成長されています。
その理由は、お母さん自身のココロの軸が太くなっているので、お子さんの言動にブレることがありません。
結果として、お子さん3人ともに目覚ましい成長をしていますよ!!!
では、スタートです!
■「兄弟3人の不登校で心が折れかけたママが、それぞれの成長に立ち会って真実に近づいた話」(その1)
<お母さんのプロフィール>
20歳、18歳、16歳の3人兄弟のお母さん。それぞれ全く違うタイプの不登校に遭遇する。
ASD(自閉症スペクトラム)の傾向がある長男さんのお話は、『不登校の教科書』(東ちひろ著)に掲載中。
本コラムは、次男さんのストーリーを中心にお届け。
お母さんがココロ貯金を学んだのは、長男12歳、次男10歳の頃。
■上と下の登校しぶり、母の救いは君だった
わたしから見た次男は、ごく普通の元気な男の子。
積極的で友達も多く、学校生活を楽しんでいました。
小学6年生になると、応援団長に立候補。
生活態度や課題などすべての条件をクリアして、他の候補者をおさえ団長の座を勝ち取るほど、やると決めたら力を出せる子でした。
小学生のときから登校をしぶり、行ったり休んだりの長男と三男に挟まれながら、
「俺は学校行くから」
とマイペース。
学校に行かないのは“カッコ悪い”と感じているフシもありました。
「母として立っていられるのは、あなたがいてくれるから」という感覚で、わたしにとって唯一の“救いの子”だったのです。
■学校には行きません
次男は順調に、中学に進学しました。
サッカー部の練習に励んで、土日は試合三昧。
母の理想とする学校生活を送ってくれる、“希望の星”だったのです。
ところが、中1の夏休み明け。
「俺、もう学校行かないから」
はっきりと言い切った次男の宣言に、膝からくずれ落ちました。
青天のへきれき、寝耳に水です。
もともと、意思の強い子。
長男や三男のような、行ったり行かなかったりの“登校しぶり”という段階は踏まず、“決定事項”として「学校には行かない」と言い渡されました。
■まだ何か体験させてくれるの?
わたしは神さまを呪いました。
「完全不登校」は次男がはじめてでした。
一番つらかったのは、「今日は休みます」という学校への連絡です。
行かないに決まっているのに毎日かかさず連絡が必要で、電話しないと向こうからかかってきます。
ブーッブーッと揺れる携帯に出るのがイヤで、ぼうっと眺めながら放置しつづけたこともありました。
やがて秋が来て冬になり、学校に行かないまま、次男の中1の課程は終了しました。
暦が変わり、2年生。
心を新たに登校してくれるのではとないかと期待しましたが、時間だけがむなしく過ぎていきました。
友達に囲まれて、キラキラと輝いていた次男。
ここ一番でがんばれる、かしこい次男。
一体どうして……?
長男は泣くことで、三男は怒りで感情を表現します。
ところが次男は、自分の中に秘めるのです。
怒るときは、静かに怒る。
何を考えているのか一番わからないのが次男で、触れられない怖さがありました。
■「連絡しません」宣言と、次男の告白
2年生で担任になった先生は、男の子4人のお母さんで話しやすい雰囲気の方でした。
わたしは思いきって相談してみました。
「毎日つらくて仕方がありません。申し訳ないのですが、出欠の連絡をやめさせていただけませんか」
行くときも行かないときも連絡はしません。
自分の思いを貫きとおす彼なので、行くことはまずないと思います、と。
すると、先生は応えてくださいました。
「わかりました。学校につれてくるのはお母さんなので、お母さんがつぶれたら意味ないですから」
本当に感謝しかありません。
日々のストレスが減って、わたしの覚悟も決まりました。
■とにかく待とう。
本人が動く気にならないと無理なのだ。
長男は小細工に乗ってくれることもあったけれど、次男は違う。
ヘタに策を弄しても、すぐにバレてしまうだろう。
次男へのココロ貯金の大部分は、「待つ」ことだった気がします。
そして、もう一つは「聴く」ことでした。
こちらが話したいときではなくて、次男から話しかけてきたときに、しっかりと聴く。
ここがチャンスだと、すべてを拾うつもりで、「そうかそうか~」とひたすら聴きました。
すると少しずつ次男の口数が増え、感じたことを話してくれるようになりました。
そして、中学2年生も終わりに近づいたある日、ポツリポツリと話しはじめたのです。
「部活でさ」
「先輩とさ」
「ケンカしてさ」
もしかしたらこれが、学校に行かないと決めたきっかけだったのかな。
青天のへきれきだった不登校宣言から半年近く。
ようやく “話せる相手”として認められたのだと、感慨深い気持ちでした。
■“ドライブスルー”で登校
中学に通っていない次男でしたが、先々は高校に行きたいという気持ちをもっていました。
彼の思いを知っていたので、機嫌がよいときを見計らい「高校に進むのなら、登校日数や出席率も関係してくるのかもね」などと伝えていました。
ちょうど次男が心を開きはじめた頃、同じように学校を休んでいる子が夕方に登校しているという話を聞きました。
「みんなの授業が終わったあとに、学校に行ってもいいらしいよ」と伝えると
「いや、行かないし」と一蹴されて、ですよねと引き下がる。
「でも高校に進むのなら、登校日数もねえ……」
“あなたには言っていませんよ”という独り言の体で、あさっての方向に言葉を投げる。
何度かそんな会話を繰り返したある日、一緒に買いものに行く用事ができました。
「TUTAYAに行くついでに、学校に寄ってみない?」
気軽な調子で声をかけると、
「ああ、じゃあ」
との返事。
たまたま波長が合ったのかもしれません。
これが“ドライブスルー登校”の始まりでした。
・・・ここまで。
長くなるので続きは明日お伝えしますね。
子育て応援していますね。
『不登校の教科書』著者 東ちひろ
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【不登校】あなたには価値がある
こんにちは、東ちひろです。
いつも読んでいただきありがとうございます。
さて5月。
私も大学院に行きはじめて、やっと慣れてきたところに連休です。
大人ですから、先の見通しもつけられますし、長く休んでも仕事に戻れます。
不登校のお子さんは、休めば休むほど学校に行きにくくなります。
するとですね、自分を責めてますます自信を無くしてしまうのですね。
そんな時、あなたはどんな言葉をかけますか?
学校に行くようになれば、「すごいね」「頑張ったね」ともいえますが、学校を休んでいる子どもにどういえばいいのでしょう。
【普通のママ】
「頑張って!」(励まし系)
「みんな行っているのよ」(世間一般系)
「そんな弱いことでどうするの!?」(はっぱをかける系)
でもね、これらをいわれて、明日から頑張ろうとは思いません。
【東ちひろ】
「不登校であっても、あなたの価値は何も変わらないのよ。」
私はスクールカウンセラーをしています。
子どもたちにそんな話をするんです。
そう言うとね、子どもを肯定したことになります。
自己肯定感もきっちり高まります。
自分を認めてもらえたのですから。
世の中に「困った子」はひとりもいません。
ただ、「困っている子ども」がいるだけです。
『不登校の教科書』著者 東ちひろ
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